海外メディアの報道によると、今月末に予定されているトランプ米大統領の訪中は、首都・北京のみで行われ、他の都市への日程は組まれない見通しとなった。関係筋は、トランプ氏の日程が極めて限られていることに加え、安全面の配慮が主な理由だと説明している。
香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」の報道によると、現地で日程調整や警備・施設確認を行うために派遣するアメリカ側の要員が3月初めに既に北京入りし、訪中の準備は最終段階に入ったという。
当初、中国共産党(中共)当局側は北京訪問の後に上海も案内する計画で、最近のスターマー英首相やカナダのカーニー首相の訪中日程と同様の扱いを想定していた。だが関係筋は、トランプ氏の過密な日程のため北京以外の訪問は不可能になったと話す。
別の関係筋は、安全上の理由も大きく、「第2の訪問地を追加すると警備と後方支援の負担が大幅に増すため、米中双方は今回の訪問を北京のみとすることで一致した」と明かした。関係筋によれば、アメリカ側の要員はトランプ氏が足を運ぶ場所の総点検を終え、緻密な警護計画を策定しており、会合の細部は「非の打ちどころがない」水準だという。
関係筋はさらに、「中東情勢が緊迫していることを踏まえ、今回の訪問では安全対策を特に厳重にする必要がある」と述べつつ、首脳会談の成功に自信を示した。トランプ氏は3月31日から4月2日にかけて訪中する予定で、在任中のアメリカ大統領による訪中は2017年以来となる。
情報筋によると、マドゥロ大統領の拘束やイランの最高指導者ハメネイ師らの殺害といったアメリカの軍事行動が米中首脳会談の準備に与えた影響は「極めて限定的」であるとし、双方とも首脳会談の実現を望んでいるという。
ロイター通信によると、今回の訪中は関係の安定維持を目的とし、大きな打開策が得られる可能性は低いと示している。
アメリカ経済界のトップらがトランプ氏に同行することを希望しているが、現時点でその具体的な手配は整っていないとされる。企業側は、中国による大豆やボーイング製の航空機の購入などを期待しており、会談の成果として中国側のボーイング製ナローボディ機約500機の購入合意を確実視している。
トランプ政権は昨年、中国に対する航空機部品および半導体技術の輸出許可を一時停止しており、中共側にとって関心事項でもある。
関係筋によれば、北京は部品輸出に関する長期の確約など、調達面での譲歩を求めている。一方、アメリカ側は対中国への譲歩を抑えるためにボーイング関連の取引発表を先送りし、将来アメリカ国内で行われる首脳会談で交渉カードとして活用する可能性がある。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。