建設機械のリーディングカンパニーである加藤製作所は、中国の江蘇省昆山市に位置する油圧ショベル製造・販売の子会社の閉鎖と清算を公表した。さらに、加藤中駿(廈門)建機有限公司も8月より清算手続きを段階的に開始する予定である。これらの子会社が閉鎖されれば、加藤製作所の中国市場からの撤退が完了することになる。
加藤株式会社の公式ウェブサイトには7月12日、「子会社の解散及び清算に関するお知らせ」という告知が掲載され、昆山市の子会社の閉鎖と清算が公に発表された。
加藤製作所は公式ウェブサイトにて、中国市場からの撤退理由を公表し、中国の不動産市場の停滞に伴う建設機械の需要減少、地元の低価格製品メーカーとの激しく厳しい販売競争環境が原因で、「会社の収益性を短期間で改善するのは非常に難しい」と見解を示した。
公開された情報によれば、加藤製作所は2004年に昆山に工場を開設し、主に油圧ショベルの製造を行っていた。2023年末には、従業員は75人、工場の敷地は2万7977平方メートルに達していた。
また、今年の5月14日には、加藤製作所が加藤中駿(厦門)建機有限公司との合弁事業の契約を6月に更新しないこと、そして保有していた株式を全て売却することを発表した。
現在、加藤製作所はインドを中心にその周辺市場への進出を計画しており、中国市場の代替と位置づけている。それでも、中国には新しいオフィスを設置し、アフターサービスなどの提供を予定している。
加藤製作所の財務報告によると、2022年の後半9か月間で中国地区の売上は約18億8400万円、損失は約5億8900万円である。2023年の同じ期間では、売上は約14億8900万円に減少し、損失は約8億88万円に増加している。
加藤製作所は、過去2年間、赤字が続いており、中国の不動産市場の長期的な不振が原因で、建設機械市場も低迷している。中国工程機械工業協会の統計によれば、2023年1~12月の中国本土での掘削機の販売台数は8万9980台で、前年同期比40.8%の減少を記録している。
多くのユーザーが、日本企業の中国市場からの撤退を惜しんでいる。
「この企業の撤退に関する動画がオンラインで注目を集めており、多くの人々が困惑し、悲しんでいる」
他のユーザーたちは、中国の企業が行う無制限の価格競争が「悪貨が良貨を駆逐する」状況を生んでいると指摘。
「品質が高い日本製の掘削機が、中国産の低価格によって市場で敗れてしまうのは残念だ」
「外資系企業をすべて排除することが本当に利益になるのか」
「絶対崑山の傷害事件(6月24日、日本人母子が襲われた事件)のせいだ。どれだけ努力しても、その不名誉は拭い去ることができない」
公開情報によると、加藤製作所は1895年に創業され、日本を代表する建設機械メーカーである。同社の製品群には、多様なクレーンや掘削機などが含まれている。《2023年世界建設機械トップ50ランキング》によれば、加藤製作所(Kato Works)は世界で48位にランクインしており、年間売上は4億8300万ドルに達しているとされている。
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