中共による「チベット弾圧」に抗議 ハッカー集団が中国の空港や武漢大学をハッキング

2024/04/25
更新: 2024/04/25

国際的なハッカー集団「Anonymousアノニマス、匿名の意)」は19日、「南昌昌北国際空港(江西省)」および「武漢大学」(のシステム)を攻撃した」とSNSで発信した。同集団は先月中国共産党(中共)によるチベットへの暴力的な弾圧の犠牲者のために声を上げ、中共に対して「罪を償わせる」と宣言。

ハッキング公表の投稿には2枚の証拠写真が添付されており、そこにはハッキングされた空港のものと思われる電光掲示板が映っていた。掲示板には「チベットの武装警察は学生を虐殺し、人権弾圧を行った。中国共産党に罪を償わせる」の文字と共に、事件の背景と訴えについても表示されている。

 

アノニマスはここ2年間、非常に活発に活動を行っている「反共産主義」のハッカー集団。

「世界に向けて、中国の真実と六四天安門事件の真相を明らかにする」などと宣言していた同集団は、過去にも中国軍の教育機関などへハッキングして「天安門事件を忘れるな」などのメッセージを表示させている。

チベット学生への鎮圧、20人以上が死亡

今年3月、チベットの首都、ラサにある唯一の専門学校であるラサ師範学校で、数百人の学生たちが集団で抗議行動に出た。

警察は100人以上を動員し、デモを行う学生たちに対して暴力的な手段で鎮圧した結果、20人以上の学生が亡くなる悲劇が起こった。しかし、中国国内のメディアは、この事件を報道していない。

内部関係者が新唐人テレビに事件の詳細を伝えたところによると、長期間に及ぶ刑務所のような厳格な学生管理や封鎖措置に不満な百人以上の学生たちが、署名と指紋を押した決議書を校長に提出したものの、校長はそれを受け入れずに破棄し、署名した学生を個別に特定し処分を下した。

そこで学生たちは中国メディアに対しても支援を求めたが、返答は一切なく、逆に中国メディアからブロックされた。

支援を失った学生たちは、再度、海外メディアに助けを求めることにしたが、直ちに中共の警察によって発見され、キャンパス内で広範囲にわたる検査が開始された。その地域の全ての大学が更に厳格な監視下に置かれることになってしまった。

ついに今年3月16日、ラサ師範学校において、500人の学生が集まり運動場で静坐抗議を行い、校長との面会を求めたが、彼らを迎えたのは多数の武装警察だった。

学生による大規模抗議が起きた「ラサ師範学校」(NTD新唐人テレビの報道番組よりスクリーンショット)

情報筋によれば、警察は警棒を振り、学生たちに対して直接暴力を加えたという。その騒動の中で2人の学生がその場で死亡した。

さらに、複数の学生が踏みつけられて命を失い、3~4人の学生はビルから飛び降りて抗議し死亡した。彼らは「私は中国政府によって死に追いやられた」と記された横断幕を掲げていた。実際には、その時点で20人以上が死亡していたとされている。

現在、警察は学生の監視をさらに厳しくし、外部との連絡を試みた学生を次々と拘束している。学校側も、生徒たちの動きを厳しく監視するため、顔認証システムによる出席確認を強制している。

その情報筋は、中国共産党によるラサの学生たちへの迫害を目の当たりにした後、これらの事実を国際メディアに公表することを決意した。彼は、国際社会が注目し、学生たちを救出するための支援を求めている。

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李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!