街中でニセ警官に拉致されそうになった男性 犯人は「臓器狩り」業者か?=中国 広西

2024/03/08
更新: 2024/03/08

このほど、広西省南寧市上林県のネットユーザー(男性)は、自身が体験した恐るべき実話をSNSで明かした。

この男性は、街中で「警察だ」と名乗る複数の男によって手錠をかけられ、車に押し込まれ、拉致されそうになったという。

幸いにも男性は、犯人(ニセ警官たち)に噛みつくなど必死に抵抗し、そのスキをみて脱出し、周囲の民衆に助けを求めた。本物の警察が到着したころには、犯人である「ニセ警官」は逃げ去ったが、ともかく拉致されずに済んだ。

もしも男性が、過去に陳情した陳情民であったり、あるいは反体制派や民主活動家であれば、彼を拉致しようとした男たちが「ホンモノの警察」である可能性はある。また、拉致される対象が女児(または男児)であれば、おそらく人身売買業者だろう。

ところが、この男性は、自身が拉致される理由が全く見当たらないという。この男性は、あの男たちについて「臓器狩り業者ではないか?」と疑っている。

以下が、この男性がSNSに投稿した、その「恐怖経験」の邦訳である。事件が起きたのは今年3月であるが、詳細な日付は明記されていない。

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幸いにも、今日の太陽を見ることができた。

昨夜9時25分ごろ、私は地元政府前にある広場の国旗のあるところまで1人で散歩していた。7人ほどの私服を着た男たちが近づき、私を囲んだ。男たちは「我われは警察だ」と言った。

そのうちの1人は「公安」の文字が印字してある身分証のようなものを、一瞬だけ私の前にちらつかせたが、すぐにそれをしまった。

それから「我々の仕事に協力してもらおうか。一緒について来い」と言われた。

私は「先に110番にかけさせてほしい。あなた方の警察番号を調べて、身分を確かめてから行く」と伝えたが、相手はそれを承諾してくれなかった。

男たちは、有無言わせぬ勢いで私を地面に倒し、手錠をかけた。そして私の体を、道端に停めていた車のなかへ運び込んだ。

とても怖かった。私は必死に大声で「助けてくれ!」と叫んだが、なにしろ相手は人数が多かったため、私は彼らによって車の中へ押し込まれた。

その時は、本当に絶望した。しかし、私はあきらめなかった。

(車の中で)私の手足は彼らによって、がっちり押さえられていたため、身動きできなかった。それで私は、彼らに噛みついたんだ。噛みつく私を恐れて、彼らが手を緩めた隙に、私は車から脱走した。

しかし、数歩走っただけで、彼らに捕まり、再度地面に押し倒された。

私は周囲の民衆に向かって「助けてくれ。110番へ通報してくれ」と大声で叫びながら、車に再び入れられないよう、必死に抵抗し続けた。

しばらくして、地元警察のパトカーが現場に到着した。男たちは(本物の)警察が来たのを見て、私を置いて退散した。

それから私は地元の警察署で事情聴取を受けた。その時になって、ようやく「自分の喉がひどく乾いていたこと」と「顔に傷が出来ていたこと」に初めて気づいた。それから体のあちこちが痛み出した。

昨晩、あの広場で、私のために110番通報してくれた心優しい市民に感謝する。ニセ警官が一刻も早く捕まり、地元に安寧が戻ることを信じている。

「自分がニセ警官に拉致されそうになったこと恐怖経験」をSNS投稿に投稿した男性。(ネットより)
「自分がニセ警官に拉致されそうになったことの恐怖経験」を語るSNS投稿。(ネットより)
李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。