反スパイ法の台湾人被害者 獄中で知った中共の人権弾圧

2023/11/06
更新: 2023/11/08

中国で拘束されていた台湾人ビジネスマン李孟居氏は、多くの囚人との話を通じて、中国共産党(中共)が国民や宗教を迫害している状況を多く知った。

李氏は、法輪功学習者に対する迫害はまだ続いていると述べ、中国共産党による宗教の迫害に強く反対すると表明している。

李孟居氏は「スパイ」行為をしたとして2019年に拘束された。同氏はエポックタイムズのインタビューで、法輪功学習者に対する迫害について話した。

李氏が収容されていた広東省の肇慶監獄は20の区画に分かれており、各区画には数百人が収容されている。李氏がいた区画には5人か6人の法輪功学習者がいたという。

「これらの人々はただ法輪功を修練しているだけで投獄され、中共からこのように特別扱いされている」

これらの学習者は特別に目を付けられ、いじめられており、監獄側は機会があれば彼らを罰していた。

また李氏は中国の刑務所で発生している奇妙な現象について話した。

李氏は他の受刑者たちから、東北地方のある刑務所では、新たな受刑者の3分の1近くが4か月以内に消えたことを聞かされた。囚人の名前も苗字もわからず身寄りもない場合、行方不明になる可能性が高いという。

法輪功学習者は拘束されても、周りに迷惑が及ばないように自身の名前、家族や親戚について一切、口にしない。受刑者らは行方不明になった人々が「臓器を摘出された」のではないかと話している。

李孟居氏は拘束を解かれ監獄から出所した後も、中共に2年間の出国禁止措置を受け、中国の105都市を旅行した。

李氏は中国の東北地方を訪れた際、法輪功の迫害に関連する多くの話を聞いた。

李孟居氏は中国の長春で伝えだされた法輪功について、東北地方の友人は皆、知っていると語った。ある友人は、中共が法輪功の迫害を始めた後、地元の多くの法輪功学習者が消え、場合によっては、家族全員が失踪した例もあると話した。

李氏が聞いた話では、友人のある同級生が家族が行方不明になったことに気づき、中共に逮捕されたと疑って、事情を聞くために他の家族とともに政府機関を訪れた。

しかし2人で行くと追い払われ、3人以上で行くと「不法集会」として逮捕されることになった。

「地元の人からの話では、20年が経過した今でも、生息不明だ」

李孟居氏によれば、法輪功は中共によって誹謗中傷されてきたが、多くの中国人、特に若者たちは真実を知っている。法輪功が中共が主張するような邪教ではないことを分かっているそうだ。

「中国人にも良い宗教的信仰が必要だ」と李氏は述べた。

中共が極端な手段で信仰を弾圧するのは、中共が無神論に基づいていることにある。党の言うことのみを聞かせ、社会の異なる声を受け入れない。

将来、台湾が中共に統一された場合、台湾人が中共の言うことを聞かなければ、中共はそれを許さないだろう。

これは民主的な社会の本質とは根本的に異なっている。

李氏は「台湾の人々は中共とコミュニケーションが取れると思ってはならない」と警告している。

張原彰