商業施設のエレベーターが落下 少なくとも3人死亡「ロープ切れ」か=中国 雲南

2023/10/20
更新: 2023/10/19

18日の昼頃、雲南省彌勒市にある人気の商業施設「佛城商都」で、客を乗せたエレベーターが突然落下する事故が起きた。エレベーターは4階から1階まで落下。これまでに少なくとも3人の死亡が確認され、17人が負傷したと中国メディアが伝えた。

この商業施設は8年前に開業しており、事故が起きたエレベーターは貨物の運搬にも使える大型のものである。昨年にもエレベーターが急落する事故が起きていたことがわかり、以前から不具合があったという。

中国メディアの取材に応じたある目撃者は「エレベーターを吊っていたロープ(ワイヤーケーブル)が切れていたのを見た」と語っている。

事故発生当時、落下したエレベーターの近くにいた人たちは「バーンという異音」を聞いており、「エレベーターのロープが切れたらしい」と噂になっていたという。

また、地元のある店主は「去年も(エレベーターの)落下事故が起きている。私は、その時の事故に巻き込まれた」という。その店主は「この商業施設で、エレベーターに乗って4階から1階へ降りようとした。扉が閉じた後、エレベーターが異様な速さで降下した。扉が開いたら2階だった。あの時は死ぬかと思った」と当時を振り返った。

関連ニュースが伝えられると、ネットには「エレベーターには、映画やドラマの中で描かれるような事故が発生しないよう、さまざまな安全装置が設置されているはずだ。それなのに、なぜ事故が起きたのか」「安全装置が正常に動作するよう日常の点検をしていたのか」などの非難が殺到した。

なかには「もう何もかも信用できない。今後は階段を利用することにする」といった諦めの声も。

エレベーターには通常、3本以上の頑丈なワイヤーロープが使用されており、一部のロープが切れても落下しないよう設計されている。それでも本当に全てのロープが切れる事態になったとしても、非常停止装置が作動する。さらには、最下階に「緩衝器」が備えられるなど、さまざまな安全装置が設置されている。

(雲南省彌勒市にある商業施設で、客を乗せたエレベーターが落下する事故が起きた。動画は、事故現場を捉えたもの)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。