中国共産党は10月1日を、中国の建国記念日「国慶節」と呼ぶ。しかしこの日は、香港人をはじめ、中国共産党による人権侵害を受ける世界中の華人にとっては「国を悼む日」。すなわち「国殤日（こくしょうび）」と位置づけられている。

この日、台湾の台北市万華区にある商業地区・西門町に集まった在台の香港人たちは、香港民主化運動のテーマソング「香港に栄光あれ」を高らかに歌った。

さらに「香港に対する中国共産党（中共）の浸透（原文は浸食）は、この台湾でも起きている」と警告するパネルを掲げ、中共の狡猾な海外浸透に警鐘を鳴らした。

NTD新唐人テレビの取材に応じたある香港人は「2019年10月1日、抗議のために街に出た小さな子供は香港警察の銃に撃たれて負傷した。その日から、香港には（中共の）国慶節はなくなった。あるのは国殤（悲しみ）だけだ」と語った。

香港での大規模な反政府デモから4年が経過した今年、あいにくの雨ではあったが、自発的に抗議現場に駆けつけた在台の香港人たちは、武力侵攻をふくめて、台湾併呑をたくらむ中共の暴挙を許さない決意を新たにした。

集会に参加した別の香港人は「彼ら（イベント主催者たち）を応援している。私たち香港人は忘れていないことを伝えたい。これからも頑張ってほしい」と話した。

英ロンドンでも抗議デモ

同じ日、英国のロンドンでも香港人、チベット人、ウイグル人らによる、中国共産党に反対するデモが行われた。

約500人の参加者は、集会場所から在英中国領事館までデモ行進した。中国領事館前では、黒服に覆面をつけた数人が中国国旗を引きちぎるなどして中国共産党への抗議の意を表した。