現在、中国浙江省の杭州で開催中の第19回アジア競技大会(9/23~10/8)。
その大会エンブレムが、同じ浙江省玉環市にある葬儀社のロゴマークに酷似していることが、ネットユーザーの指摘で明らかになった。
なるほど、見比べてみると確かに似ている、というよりコピーしたように「瓜二つ」だ。葬儀社のお仕事を貶すつもりは毛頭ないが、これは単なる「偶然」か、はたまた何かの「天意」だろうか?
この「珍事」を発見したネットユーザーは「これデザインした人、どういうことか説明してよ!(設計師、出来解釈一下!)」とのコメントを添えて、問い詰めている。これは本当に、大会エンブレムを手掛けたデザイナーを直撃取材してみたいものだ。
エンブレムだけでなく、大会会場のあちこちに見られる玉器(玉製の器物)なども「縁起が悪い」と指摘する声が上がっている。
たとえば、大会マスコットの「琮琮(Cong Cong)」や、大会メダル「湖山(Hushan)」のデザインは、いずれも古代中国で祭祀用に使われた礼器である「玉琮(ぎょくそう)」のデザインに基づいて作られている。
古代中国の祭祀には、もちろんいろいろなケースがあるが、多くの場合「玉琮」は、死者の葬儀や亡くなった祖先を祀る際に、粛々と使用される器具であったと想像される。そもそも、躍動感のある現代のスポーツ大会には、なじまない物品であるかもしれない。
中国当局は、巨額の費用を投じてこの大会を演出している。そこには、今大会を通じて「中国の繁栄」を世界にアピールする狙いがあるのが見え見えだ。
だが、開会式に出席したのはシリアや韓国、ネパールなどごく少数の国の指導者だけで、パキスタンや北朝鮮、イラン、中央アジア5カ国の首脳の姿すら見られなかった。
つまるところ、表面的にいくら盛大に取り繕っていても、繁栄どころか、中国共産党の「衰退」は隠しきれない。
そうした意味においては、葬儀社のロゴマークや、死者を弔う祭祀の器物も、あながち無関係ではないのかもしれない。「偶然もまた、一つの必然であった」という典型例であろう。
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