台湾の頼清徳副総統が米国経由で外遊することに対し、中国共産党は外交や宣伝ルートを動員させ阻止しようと試みている。こうした中、民進党は7月下旬に記者会見を開き、中国共産党が台湾の選挙に介入する6つの手口を紹介した。
立法議員(議員に相当)の劉世芳氏は、6つのプロセスについて次のように説明した。第一に、共産党の戦闘機と軍艦が台湾周辺で行動をすることだ。例えば、蔡英文総統が米国を経由して外遊した際には、中共軍の作戦機や艦船が活発に行動し、人々に心理的圧力を与えたと指摘。このような行為は選挙結果にも影響を与えかねないと語った。
第二に、劉世芳氏は農水産物の輸出禁止措置を挙げた。中国共産党はことあるごとに台湾産フルーツの輸入を禁止しており、パイナップルなどがその例だ。
第三に、中国本土との統一を望むグループが選挙妨害を行うことを指摘した。例えば、南投市で行われた選挙では、盗撮が問題となった。盗撮した者は選挙の「監視」だと主張したが、統一派との関連が疑われているという。さらに、中国本土の国籍を持つ者が選挙に参入するケースも見られた。
金銭での買収工作も問題となった。劉世芳氏は、中国本土で商売を行っている台湾商人が、有権者に食事券や航空券を提供したため実刑判決を下された事例を挙げ、選挙における金銭面での工作に気をつけるべきだと語った。
五つ目は、中国共産党のスパイ組織が台湾軍に浸透し、経験の浅い兵士から情報を盗み取ることを挙げた。六つ目は、中国共産党が政府系メディアなどを通して台湾の総統選挙に影響力を行使することだ。
立法委員の荘瑞雄氏は、中国共産党の台湾に対する干渉は長年継続的に行われてきたもので、台湾が屈服しない限り今後も続くと語った。
立法委員の洪申翰氏は、中国共産党はすでに台湾に対する影響力工作を始めており、今後さらに多くの親中勢力が様々な手法で台湾社会に混乱を与えるだろうと指摘した。さらに、過去の経験から中国共産党が台湾の選挙に介入することは必至だと述べた。
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