米共和党下院議員団は15日、来年1月の次期下院議長選の共和党候補にマッカーシー院内総務を選出した。獲得票は188対31だった。現在ペロシ氏が務める下院議長は大統領継承順位が副大統領に次ぐ2位の要職だ。
オハイオ州選出のジム・ジョーダン議員や、ジョージア州選出のマージョリー・テイラー・グリーン議員などが指名に賛成した。
いっぽう一部の共和党員は、中間選挙結果は芳しくなく、マッカーシー氏の手腕に疑問を呈し反対票を投じた。匿名の関係筋は大紀元に対して「共和党は『赤い波(選挙における共和党の圧勝)』到来を期待した。しかし、マッカーシー氏をはじめ等する党指導部が行ったことは『赤いしずく』にすぎない。働きが足りない」と批判した。
マッカーシー氏はトランプ政権時代、下院超党派からなる政策提言組織「チャイナ・タスクフォース」の主要メンバーを務めた。タスクフォースは米軍近代化や中国共産党政権の人権侵害と制裁などを含む430件の提言を行うなどして、次政権に継承する米国の対中強硬姿勢を固めた。
上院では、フロリダ州選出のリック・スコット議員が共和党執行役に名乗りを挙げた。現職のミッチ・マコーネル院内総務に挑戦する。16日に大統領選出馬を表明したトランプ前大統領は、共和党上院の敗因についてマコーネル氏に責任があると批判している。
米国は中間選挙で集計作業の只中にある。定数435の下院で、共和党は過半数218議席に残り1議席と迫っているが、12以上の選挙区でまだ結果は出ていない。定数100で35議席が改選となる上院は、民主党がすでに過半数の50議席を占め多数派を維持した。
上院の過半数維持を決めた民主党政権だが、インフレと景気後退への懸念から経済政策への批判が高まり、バイデン氏の支持率は11月時点で41.7%とオバマ氏やクリントン氏よりも低い数字となった。
ロイター通信が関係筋2人の話を引用し、バイデン氏はペロシ下院議長に対して、議会にとどまり党指導部の役職を引き続き担うよう要請したと報じた。
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