スニッカーズ、中国に謝罪 BTSコラボの製品CMで台湾を「国扱い」

2022/08/11
更新: 2022/08/10

米製菓大手マース・リグレーは5日、韓国ボーイズグループBTS(防弾少年団)とコラボした限定版チョコレートバー「スニッカーズ」のCMで、台湾を主権国家として扱ったことについて謝罪する声明を発表した。2日には、ペロシ氏が米下院議長として25年ぶりの台湾訪問を果たしたばかり。台湾をめぐる緊張は一段と高まっている。

スニッカーズはCMで、BTSコラボのスニッカーズについて「マレーシア、韓国、台湾」で商品イベントを行うと3カ国の国旗を並べた。この動画やスクリーンショットは、中国のソーシャルメディア「微博(ウェイボー)」で拡散され、「台湾は中国」と主張するユーザーから批判を浴びた。

同社はウェイボーに声明を発表し「中国の主権と領土保全を尊重し、中国現地法律と規制を厳守する」「この世に中国は一つだけであり、台湾は不可侵な中国の領土だ」と謝罪。CM内容について、正確性を確認するようマーケット部門に要請したと説明した。

安全保障の専門家エドワード・ルーカス氏は、「自由を愛する台湾人への侮辱だ」とツイートし「中国共産党に屈服した恥ずべき行為に抗議する」とボイコットを呼びかけた。

台湾を主権国家と扱ったことで、中国側の圧力に屈した企業はこれが初めてではない。フランスの高級ブランド「クリスチャン・ディオール」は2019年、中国の大学でプレゼンを行った際、台湾が描かれていない中国の地図を利用したとして謝罪。米デルタ航空も、ウェブサイトでチベットと台湾を「国」として表記したとの指摘を受け、謝罪している。

米国をはじめ国際関係担当。