米有力議員、台湾への支援を拡大する法案を提出 4年間で約45億ドルの軍事支援

2022/06/20
更新: 2024/06/28

米上院の有力議員2人が17日、超党派で台湾への支援を拡大する法案を提出していたことが上院外交委員会の発表で明らかになった。今後4年間で約45億ドルの軍事支援を提供するほか、台湾の領土保全に干渉した場合などに中国に広範な経済制裁を科すといった内容が盛り込まれた。

「台湾政策法案」はボブ・メネンデス上院外交委員会委員長とリンゼー・グラハム上院議員が提出した。1979年に成立した台湾関係法以降、米国の対台湾政策を最も包括的な再構築になるとし、台湾の国際機関への参加や武器調達の支援を目指す。中国の魏鳳和国防相はアジア安全保障会議で「台湾へ戦争といとわない」と発言しており、米国は危機感を示した形だ。

法案には、正式な外交関係のない台湾の防衛を支援する目的で、毎年の戦争準備金の備蓄額を2億ドルから5億ドルに増額するほか、北大西洋条約機構(NATO)非加盟の主要同盟国として台湾を指定することも含まれる。

メネンデス氏は声明で「中国の軍事、経済、外交上の脅威といじめに直面する台湾と、インド太平洋で利益と価値を共有するすべての人々と共に立ち上がるという、米国の絶対的な決意を画期的に示すものだ」と述べた。

グラハム氏は「両国の軍事・経済関係をここ数十年で最大に拡大するものだ」と法案の意義を強調。「中国の脅威と台湾への侵略に直面し、弱腰を見せれば、危険は増すばかりだ」とも付け加えた。ロイター通信によると、上院での審議に向けて、来週にも委員会採決に持ち込みたい意向だという。

法案の提出を受けて、台湾外交部の欧江安報道官は米国の超党派におけるコンセンサスと強い支持を示す重要なサインだとし、感謝の意を表した。

米国をはじめ国際関係担当。