[東京 6日 ロイター] – 松野博一官房長官は6日午前の記者会見で、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関連し、ミサイル技術は急速に進化しており迎撃能力を高める努力が重要だと述べ、防衛力強化に向けた取り組みを引き続き進めていくとの見解を示した。
岸信夫防衛相は5日午前、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて会見し「(同時に多数発射する)飽和攻撃などに必要な連続発射能力の向上といった狙いがある可能性がある」と語った。
松野長官は、飽和攻撃には、海上自衛隊のイージス艦による上層での迎撃と航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)による下層での迎撃を組み合わせて対応することにしていると説明。その上で、北朝鮮を念頭に、ミサイル技術は急速なスピードで進化しており「迎撃能力を高める不断の努力が重要だ」と述べた。
韓国軍の合同参謀本部は5日午前、北朝鮮が短距離弾道ミサイル8発を東岸沖に向けて発射したと発表した。1回のミサイル発射としては過去最多とみられる。
松野長官は、少なくとも3カ所から短時間で多数の弾数が発射されたことは前例がなく「断固として許容できない」と強調。関連する安保理決議に違反するものでもあり、日本として北朝鮮に厳重に抗議し、強く非難したと述べた。「いわゆる反撃能力も含め、あらゆる選択肢を検討し、今後も防衛力の抜本的な強化に取り組んでいく」と語った。
また、電力需給に関する検討会合を5年ぶりに開催する考えを示した。経済産業省の審議会では今夏と今冬に非常に厳しい電力需給の見通しであることが示されており、政府全体としてしっかりと具体的な対策をとりまとめていきたいと述べた。
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