国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は2026年4月15日、訪問先のソウルで行った記者会見において、北朝鮮の核兵器製造能力が「極めて深刻な」水準まで高まっているとの強い警戒感を示した。
グロッシ氏によると、北朝鮮の寧辺(ニョンビョン)核施設にある5メガワット原子炉、再処理施設、軽水炉などで活動が急増しているほか、寧辺以外の施設でも稼働が開始されている。同氏は、北朝鮮がすでに数十発の核弾頭を保有しているとの見方を示しており、これら主要核施設における活動の活発化は、北朝鮮の核兵器生産能力が非常に深刻な形で増大していることを示していると語った。また、北朝鮮の核兵器計画にロシアの技術が使われている証拠は確認されていないとしたものの、両国間の協力協定について結論を出すには時期尚早であると述べている。
さらに、核開発の拠点である寧辺では新たな施設の動きも確認されている。米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)の北朝鮮専門サイトは4月13日、寧辺で建設が進められていたウラン濃縮施設と推定される建物が完成したもようであるとの分析を公表した。建物の具体的な使用目的は明らかになっていないものの、IAEAなどはこれが核開発に関連しているとみて動向を注視してきた。
この動きを裏付けるように、IAEAも寧辺のウラン濃縮棟に類似した新施設の建設を確認している。グロッシ氏は、外観の分析からウラン濃縮能力が大幅に拡大したことが示されたと説明しており、新たなウラン濃縮施設が追加された可能性が高いと指摘した。
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