中国の債務総規模、対GDP比で303%に=国際金融協会

2019/07/18
更新: 2019/07/18

中国の債務総規模が急速に膨らんだことが明らかになった。国際金融協会(IIF)によると、今年1~3月期において、中国の企業、家計、政府の総負債は40兆ドル(約4308兆円)を上回り、対GDP比で303%に達した。

ブルームバーグ16日付によると、IIFが発表した研究報告書では、1~3月期の中国総負債の対GDP比率は昨年同期の約297%から拡大した。中国経済は、米中貿易戦の影響や少子高齢化などで失速している。当局が景気テコ入れ策を強化し、消費を奨励し、民間部門への融資を促したため、債務は拡大した。

専門家は、中国の現在の名目GDP成長率は8%で、融資総量伸び率の11%を下回っているため、債務規模の対GDP比率が必然的に上昇したと指摘した。

一方、中国企業の債務不履行(デフォルト)は増えている。

日経アジアレビュー13日付によれば、今年上半期において、中国企業の債務不履行(デフォルト)規模は600億元(約9395億円)にのぼった。過去最高規模となった。

中国上海市にある銀行間市場の決済業務を行う銀行間市場清算所株式有限公司(上海清算所)は15日、4銘柄の社債がデフォルトになったと公知させた。総額43億元(約673億円)。1日に4銘柄の不履行を発表したのは異例だ。

米フォーブス誌は昨年11月25日に掲載した評論記事で、債務増加は中国経済が直面している最大の課題との見方を示した。中国債務の対GDP比率の急上昇で、金融危機発生の可能性が高まっている。同誌は、中国発の金融危機は中国経済および世界経済に深刻な打撃を与えると強い警戒感をあらわにした。

(翻訳編集・張哲)

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