中国当局は自国の政策ニーズを読み誤っている

2026/02/08
更新: 2026/02/08

解説

中国の国家発展改革委員会(NDRC)は、国内経済の不均衡を認めている。中国は、国内のニーズや需要をはるかに上回る供給能力を抱えており、輸出に過度に依存せざるを得ないという危うい状況にある。

これに対し、同委員会は需要、特に中国の消費者需要を喚起すると主張する政策を公表した。しかし、同委員会が打ち出した新政策の多くは、生産設備の拡張や近代化への投資に重点を置いている。こうした活動は、その性質上、供給をさらに増加させるものであり、経済の不均衡と輸出依存を一段と悪化させることになるだろう。

消費支出を増やすために委員会が提示した案は、「脆弱」としか言いようがない。当局は、昨年導入した「買い替え補助金」を継続すると発表した。この施策の狙いは、自動車や家電製品の買い替えを促すことで、中国の消費者がより自由に新製品を購入できるようにすることだった。

しかし、過去1年の実績を見れば、消費支出への影響は微々たるものであり、このプログラムを継続したところで、2026年に大きな効果が得られると期待する理由はほとんどない。また、委員会は昨年導入した個人消費ローンへの利子補給も延長する方針だ。2026年の新政策では、この補助対象をクレジットカードの分割払いにも広げるという。この拡充は多少の助けにはなるかもしれないが、昨年のローン補助に対する反応が芳しくなかったことを踏まえれば、楽観視する余地は乏しい。

NDRCの計画の残りの部分は、新エネルギー、人工知能(AI)、バイオテクノロジーなど、ハイテク産業や先端製造業における大型プロジェクトに重点を置いている。また、企業の拡張や近代化のための融資に優遇金利を適用し、特に中小企業の投資を支援するための特別な保証制度も求めている。

供給過剰の加速

状況が異なれば、これらの措置は経済の助けになったかもしれない。しかし、これらすべての投資は、国内のニーズや需要を超えて生産する中国の能力を増強させるだけである。さらに、バイオ、AI、先端製造業への偏重は、2023年から2024年にかけて当局が主導したこれら産業への大規模な支援を単に継続するものに過ぎない。当時の投資拡大は、現在中国が苦しんでいる供給過剰を実質的に助長した。中国で続いているデフレ、特に生産者物価の下落は、この問題を如実に物語っている。

総合的に判断すれば、これらの新措置は中国の需給問題を悪化させ、輸出への依存を強める可能性が高い。折しも、米国、欧州、西側諸国全般、そして日本は、中国との貿易に対して敵対的な姿勢を強めている。確かに、中国と欧州連合(EU)は最近、中国製電気自動車(EV)の欧州販売に関する合意に達し、米国政府も関税による脅しを和らげている。

しかし、EUは関税の停止を申し出る一方で、欧州での中国製EV販売を制限する条件を課しており、米国も最近の融和姿勢にかかわらず、依然として高い関税を維持している。一方、昨年、中国が欧米向けの輸出減少分を、いわゆる「グローバルサウス」への販売で補った手法が、今後も持続する可能性は低い。これらの国々の多く(特にマレーシア、インドネシア、インド)は、中国製品の流入を阻止するための措置をすでに講じている。

NDRCの国民経済司の周成(ジョウ・チェン)司長が、中国の深刻な需給不均衡に注意を喚起したことは評価に値する。中国が問題のある輸出依存を解消し、成長の勢いを取り戻すためには、この問題に即座に対処する必要がある。しかし、悲しいかな、これまでの委員会の政策が事態を改善する見込みは薄い。むしろ、事態を悪化させる方向に進んでいるように見える。

中国当局が消費者を復活させるためのより強力な政策を策定できない限り、中国経済の成長見通しについて楽観的な見方を持つことは困難である。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
ミルトン・エズラティは、The National Interestの寄稿編集者であり、ニューヨーク州立大学バッファロー校の人間資本研究センターの関連組織であり、ニューヨークに拠点を置くコミュニケーション会社Vestedの主席エコノミストである。Vestedに加わる前は、Lord、Abbett & Coの主席マーケットストラテジスト兼エコノミストを務めていた。彼は頻繁にCity Journalに寄稿し、Forbesのブログに定期的に投稿している。最新の著書は「Thirty Tomorrows: The Next Three Decades of Globalization, Demographics, and How We Will Live」。