[ロンドン 6日 ロイター] – 独立系石油商社大手ビトルのイアン・テイラー最高経営責任者(CEO)は5日、世界的に電気自動車(EV)への移行と化石燃料離れが加速していることから、石油業界が衰退していくとの見方を示した。英シンクタンク王立国際問題研究所がロンドンで開催したイベントでの発言。
テイラー氏はまた、石油需要が2028─30年ごろにピークを迎えるとみていると述べた。
同氏は「業界は縮小期に向かっている。われわれの居場所はどこにあるのかと考えると、夜も眠れない」と語り、ハイテク新興企業で働く方を選択する有能な若者を引き付けられないのではないかと心配だと付け加えた。
石油業界にとってより切迫した懸念は原油安だ。市場はバランスを取り戻しつつある兆候を示しているが、テイラー氏は米国の原油輸出増が来年改めて圧力となるとしつつ、今後2─3年で原油価格が1バレル60─65ドルに回復するとの見通しを示した。
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