矢板氏暴行事件 台湾副総統も標的だった可能性 台湾議員が非難「中共の越境暴力」

2026/07/16
更新: 2026/07/16

産経新聞前台北支局長で、台湾を拠点に活動するジャーナリストの矢板明夫氏が暴行を受けた事件を巡り、その背後に中国共産党(中共)の関与が疑われる中、新たに事件当日、同じ会場のイベントに台湾の蕭美琴副総統が出席する予定だったことが分かった。

台湾の立法委員は、中共が暴力団を操って越境的な暴力行為を実行しているとし、「台湾の国家安全保障に対する公然たる挑戦だ」と非難した。

矢板氏が暴行を受けた事件では、容疑者が組織的に行動していたほか、香港の親中派暴力団との関係も指摘されている。また、事件当日に開かれた同じイベントには蕭副総統も出席予定だったが、その後、日程変更により参加を取りやめていたことが明らかになった。

与党・民進党の王定宇立法委員は、「もし蕭美琴副総統が当初の予定通り会場を訪れていたのであれば、この事件の性質はさらに重大なものとなっていた。中共が操る暴力団による越境的な暴力行為は、台湾の国家安全保障に対する公然たる挑戦である」と述べた。

蕭副総統は、中共による身辺への脅威を受けたのは今回が初めてではない。2024年にチェコを訪問した際には、中国大使館関係者が車列を尾行し、衝突を企図したとされる事案が発生。チェコの治安当局はこれを、欧州で「前例のない干渉と挑発」と認定している。

民進党の呉崢報道官は、「中共は『国家分裂防止法』や『民族団結進歩促進法』などを通じて法律の域外適用を拡大し続けている。権威主義体制の意思を国外にまで及ぼし、ロングアーム管轄や越境弾圧を実現しようとするものであり、民主社会に萎縮効果をもたらそうとしている」と批判した。

中共が法制度を利用して国外での攻撃的行為を正当化しているとして、台湾の立法委員らは、友好国との連携を一層強化し、暴力行為に関与した実行犯の法的責任を追及するとともに、現地で協力した関係者の実態解明を進めるよう総統府に求めた。

新唐人