豪州国籍の華人メディア人で、中共の官製メディア「中央テレビ(CCTV)」海外チャンネルのキャスターだった成蕾氏は、中共当局に3年以上拘束された経験を持つ。最近、台湾で新唐人テレビのインタビューに応じ、自由を取り戻すまでの体験を語るとともに、中共が国境を越えて恐怖を広げていると警告し、民主・自由社会は声を上げ続けるべきだと訴えた。
CCTV海外チャンネルの元キャスター、成蕾氏は「拘束されてから最初にもらった手紙で、子どもが『また台南の夜市に行こうね。それから台東にも行って、熱気球にも乗って、小動物にも餌をあげたい』と書いてくれた。そのことばかり考えて過ごしていた。そして今回、その長年の願いをようやく実現できて、本当にうれしく思っている」と語った。
目に涙を浮かべながら語る成蕾氏。彼女は2020年、中共と豪州の間で起きた「人質外交」をめぐる問題に巻き込まれ、中共当局からいわゆる「スパイ罪」を理由に恣意的に3年以上拘束された。自由の身となってから6年ぶりに家族とともに台湾を訪れ、新唐人のインタビューでは、中共政権の下では誰もが犠牲者になり得ると指摘した。
「私は中共の中央メディアでも働いたし、海外メディアでも仕事をしてきた。そのため以前は、体制の中にいる外国人専門家という立場であれば、少しずつでも体制内の問題を変えていけるのではないかと信じていた。しかし、自分自身が経験して痛感したのは、『国家安全』というレッテル、あるいは『国家安全』というブラックボックスは、実際には何にでもかぶせることができるということだ。どんなことでも国家機密に触れたとされる可能性があり、証拠は作ることができ、証言は強要され、弁護士に会うこともできない。あの政権が必要とするときには、個人など重要ではなく、人権を持つ者など誰一人いないのだ。指導者であろうと一般市民であろうと、外国人であろうと中国人であろうと、それは同じである」
中共当局が監視する監獄で長期間太陽の光を見ることもできない生活を強いられた成蕾氏は、一時は自ら命を絶とうと考えたこともあったという。現在、「民族団結進歩促進法」が施行され、越境弾圧や言論統制が強化されていることについて、成蕾氏は中共が恐怖を海外へ輸出しようとしており、自由社会は真実を守り、勇気を持って声を上げる人々を支え続けなければならないと強調した。
「中共の暴挙や恐怖が国境を越えるのなら、勇気ある人々や真実を語る人々への私たちの支援や励まし、そして勇気もまた、国境を越えて広がることができると信じている。家庭内暴力の被害者と同じなのだ。『こうすれば暴力を受けない』と思っているうちに、本来の自分を失い、萎縮してしまう。だからこそ私たちが互いに支え合うことができれば、本当の意味で自由になれる。そうでなければ中国で暮らすのと変わらない」
成蕾氏は、中共が巨大な対外宣伝網を通じて、多くの人々に「中共に反対することは中国文化に反対することだ」と誤解させていると指摘した。しかし、中共が広めているのは無神論を基盤とするイデオロギーであり、それは共産主義ではない台湾とは鮮明な対照をなしていると語った。
「(台湾の人々の最も素晴らしいところは)優しさ、誠実さ、そして自由である。政権自体に信用が置かれていない国家で、人々がお互いを信頼できるはずがない。だから、誰もが常に警戒心を持ち、話をするときも相手を疑い、探り合わなければならない。本当に悲しいことである。今、そうした雰囲気はますます緊張したものになっている」
成蕾氏は、中国社会では緊張感が一段と高まっていると分析している。以前から「中国語を学ぶなら台湾へ」と呼びかけており、台湾の人々にも、中国共産党の浸透に警戒し、民主と自由という価値を守ってほしいと訴えた。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。