法輪功はなぜ電波ジャックするのか、その放送内容こそ真実だ(1)

2012/07/11
更新: 2012/07/11

【大紀元日本7月11日】周永康氏率いる中共政法委に強制連行された台湾のビジネスマン鐘鼎邦さん。台湾と国際社会関連組織が積極的に救出活動を行っている。中国国営新華社通信は、法輪功学習者である鐘さんが中国での放送電波ジャックの関与を報じている。国際社会関連各組織は、鐘さんの関わりが事実だとしても、中国当局の捏造宣伝に汚染されている民衆に真相を知らせる正義の行動だと指摘している。

これまでに計16人の台湾法輪功学習者が中国国内で強制連行されていた

2012年6月15日、台湾新竹地区IT企業の幹部、53歳の法輪功学習者鐘さんは異母兄弟に会うため、中国江西省に訪れた。6月18日、台湾への帰途、贛州空港で警察当局に強制連行された。22日、家族は緊急救援の呼びかけを発した。5日後の27日、国営新華社通信は「一人の台湾人が大陸のラジオ・テレビ放送施設を攻撃しようとしたため、警察の監視下に置かれた」と伝えた。

台湾メディアの報道は、鐘さんの人柄と評判は非常によく、ただ法輪功学習者であることから空港で強制連行されたと報じていた。また当時、当局関係者は、「法輪功の調査に協力してもらう」と説明していた。しかし後に、「2003年から、鐘・容疑者は中国の機密文書を収集、国内にラジオとテレビの放送電波ジャック用機材を送り、中国人に関連設備を破壊させた。また他の人と共謀し、専門設備で中国国内のテレビ番組の衛星信号を妨害した。その行為が刑法の関連規定に違反し、国家安全と公共の安全を脅かす犯罪の疑いがある」と発表した。

明慧ネットの報道によると、ここ十数年間、計16人の台湾法輪功学習者が中国国内で国家安全当局に強制連行された。当局は脅し、誘導訊問、睡眠妨害、精神的虐待などの各種手法を使い、台湾での法輪功情報の提供を強いて、工作員になるよう強要し、従わない人は長期的に監禁していた。

そのうちの一人、林暁凱さん。彼は2003年9月、上海で学習者を訪問時に疑いをかけられ、20日間身柄を拘束された。その間、時には24時間以上の取調べを受けていた。信仰の放棄や、台湾の法輪功情報の提供を強要され、台湾に帰った後、中国当局のこれらの行為を暴露すれば、暗殺するとも脅迫された。拘束後、林さんの妻は国際社会に救出協力を呼びかけたため、中国当局は圧力を受け、林さんを帰した。

国営新華社通信の報道後、鐘さんの家族は馬英九総統宛の嘆願書に、次のように綴った。「中国当局は法輪功を迫害するため、いかなる事の捏造や、いかなる拷問手段をも行う。中共は彼を迫害するために様々な罪を被せるであろう。国家安全危害の罪を着せるのは非常に陰険かつ凶悪なやり方である」。台湾当局に対しても、もっと有効な措置を取り、両岸関係の大きな問題としてこの件を迅速に対応するよう懇願した。

また、台湾民衆は、例え、法輪功学習者が真相を世に知らせるために放送電波ジャックにかかわったとしても、罪にはならないとみている。その理由は、「その行為の背景をみるべき、そして、放送の内容は事実であるか、民衆に有益であるかをみるべき」としている。

学習者による最初の放送電波ジャックは2002年、長春市で行われた。同市のケーブルテレビ放送で、「法輪大法は世界で学ばれている」「当局による捏造自殺は茶番劇」などの弾圧真相の映像を流した。延べ50分の放送に市民たちは非常に驚いた。後に、中国各地で同様な放送電波ジャックが相次ぎ、多くの民衆は、はじめて弾圧真相の一部を知った。そのことに、中国当局は非常に狼狽し、当時の江沢民国家主席は「殺しても責任追及しない」と内部通達し、学習者の大規模逮捕を命じた。

中国当局はなぜそれほど電波ジャックを恐れているのか。

テレビでの虚偽的宣伝はやはりテレビで暴かすしかない。

法輪功は1992年、公に伝え出された。その「真・善・忍」の理念と著しい健康効果が瞬く間に広がり、わずか7年で学習者は1億人に達し、共産党員の人数をも超えた。当時の江沢民国家主席はこのことに恐怖を覚えた。

1999年4月25日、全国人民代表大会常務委員の喬石氏などが調査し、「法輪功はいかなる人、社会、団体にとって、『百利あって一害なし』」との結論を出した。法輪功の非を探し出せない江沢民国家主席だが、その権威を守るため、当時の中央政法委トッブ羅 幹氏と、公安部トッブ周永康氏等に次の指示を出した。「法輪功は海外勢力の支持を得ている、米国CIAから数千万ドルの裏金をもらっている」などとでっち上げ、最高政策決定機関である中央政治局常務委員会で、法輪功を「敵対勢力」と決め付け、弾圧を始めた。

国民向けの宣伝では、江沢民前国家主席率いる弾圧支持者たちは、各種のことを捏造した。たとえば、「学習者1400人が治療を受けずに死亡した」、創始者の李洪志氏は「金集め、脱税していた」とかなど。1999年7月から、国営中央電視台(CCTV)は率先的かつ大々的にでっち上げの宣伝を繰り広げた。被害者たちが涙ながらに法輪功を誹謗中傷する映像を全国放送で流し続け、わずか数日間で、全国の視聴者はこのような宣伝を完全に信じ込んでしまった。

特に2001年1月30日、CCTVの報道番組「焦点訪談」は「天安門自殺」という事件を報じた。これは江沢民派の中心メンバー、当時の中央政法委トップ羅幹氏らが捏造した事件で、法輪功学習者は精神異常者で、「天に昇るために、自殺に走った」と国民に吹聴した。非常にリアルに報道されたため、多くの国民は法輪功に対して驚きと怒り、強い反感を持つようになった。

「目に見えたことは事実」という一般の視聴者は、一国の政府が国の信用を顧みず、このような茶番劇を捏造するとはとても想像できない。そして、国家の放送局が現代の編集技術を駆使し、偽の映像を作ってしまうということも、国民はまったくわからなかった。テレビ宣伝が功を奏し、江沢民国家主席は、法輪功を醜悪化する目的を完全に達成した。

(続く)

(翻訳・叶子)