米国のマイク・ポンペオ前国務長官は3日、台湾の蔡英文総統と会談し、台湾に対する米国の超党派的な支持を強調した。またウクライナの危機を例に挙げ、自由を維持し支えていくリーダーシップが重要であると述べた。蔡英文氏は、ポンペオ氏が任期中に米台関係強化に貢献したとして「特種大綬景星勳章」を授与した。
ポンペオ氏一行は2日夜に台湾に到着した。4日にはシンクタンク「遠景基金会」主催のシンポジウムに出席するほか、商業界や学術界とも交流する予定。
ポンペオ氏は会談で、自由とはあたりまえに存在しているものではないと強調した。ウクライナの危機をあげ、自由を維持するために「協調的で強いリーダーシップが求められ続けている」と述べた。
国務長官時代に米台間の政府レベルでの交流制限を撤廃したことについて、経済と安全保障、そして世界の自由を促進するといった観点から「とてもシンプルで正しい、適切な」決定だったと語った。台湾に対する米国の支持は超党派的なものであり、米国の約束でもあると強調した。
蔡英文氏は勲章の授与にあたり、米台間の交流における制限撤廃や武器輸出の承認など、ポンペオ氏の実績を評価した。双方は自由や民主主義などの基本的価値観を共有していることを挙げ、「今後も民主的な成功事例を残していきたい」と展望した。
トランプ政権時代の対中政策ブレーンだったマイルズ・ユー(余茂春)氏や台湾の呉釗燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相)も会談に同席した。
ポンペオ氏の訪問に先立ち、バイデン米大統領が派遣した超党派の訪問団は2日に蔡英文総統と会談を行った。中国共産党の脅威が高まるなか、マイケル・マレン元統合参謀本部議長は、米国は約束を守るとの姿勢を明らかにした。
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