地方からの失業者、途方に暮れてATMに放火=中国深セン市

2009/12/10
更新: 2009/12/10

 【大紀元日本12月10日】今月8日、広西省出身の出稼ぎの女性が就職難を苦に、寝泊まりしていた銀行のATM放火する事件が起きた。「南方都市報」が伝えた。

 報道によると、火をつけたのは広東省深セン市へ出稼ぎにきていた曾さん(22)。なかなか就職先が決まらず、所持金を使いはたして銀行のATMの脇で寝泊まりしていた。7日夜、巡回の警備員に尋問され、追い出された後、翌朝ATMに火をつけた。曾さんは「生きるためには、刑務所に入った方がましだ」と話したという。

 この放火により、ATMの一部が焼け、損害額は2万元(約26万円)。銀行の責任者は「女性には同情するが、社会への不満を銀行のATMで発散してはならない」とコメントした。

 曾さんは放火の動機について、就職先がなかなか見つからず、大都市で自分の居場所がなかったと述べ、「金持ちが自分の就職口まで独占し、ATMを使うことが不満だった」と話している。

 深セン市の弁護士・張興彬氏によると、警察は女性が故意に銀行のATMに放火したとみており、3年以上7年未満の懲役となる可能性がある。

(翻訳作成・余靜)