グローバル人権聖火リレー、米フロリダ州入り

2008/05/15
更新: 2008/05/15

【大紀元日本5月15日】世界100以上の都市で歓迎されたグローバル人権聖火リレーは5月10日、米国フロリダ州に到着した。同日午後、マイアミの観光名所The Torch of Friendshipで行われた引き継ぎ式では、州政府の代表として同州の下院議員ヨーリ・ローバーソン(Yolly Roberson)氏が列席、法輪功学習者などの中国国内の迫害被害者と、キューバ、ベネズエラ、ベトナム、チベットアムネスティ・インターナショナル、キリスト教団体、人権弁護士などの代表が参加した。

式典では、中国当局による深刻な人権弾圧を非難し、オリンピックと人道に反する犯罪は中国で同時進行してはならないと、訴えた。

政府代表として参加したローバーソン議員は、聖火ランナーをも務めた。同議員は「今日、自由に心の叫びを出せない人々を代表してここで訴えることを光栄に思う。彼らは最低限の人権をも有していない」「人権のためにここに集まった方々に感謝する…フロリダ州政府と市民は、永遠に貴方を支持する。最近、州議会が決議を通過、キューバや、ダルフル、中国での人権状況を強く非難している…我々はこれからも各種の人権侵害行為を厳正に反対していく…」などと発言した。

マイアミ地区の地元企業Heiga Audio Visual 社が同リレーの現地スポンサーを務めた。

同人権聖火リレーの発起者、法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)の代表のルイス・ロスマン氏は、中国当局が2002年オリンピック招致の際に交わした人権改善、約束を履行せずに、政権異議者への迫害や、大規模の逮捕・処刑、法輪功学習者を含め生きた囚人からの臓器強制摘出・売買、強制中絶、宗教信仰者への弾圧が一層強化されていると、指摘。「国外においては、闇でダルフルや、ビルマ、北朝鮮などの人権迫害に加担している」と非難。同人権聖火リレーの主旨について、北京五輪開催までに、法輪功を含め中国国内でのすべての人権迫害の中止を求めるためと、説明した。彼女は「我々は、真相を報道したために中国当局に投獄されたジャーナリストを支持する。真理を堅持するために中国当局に迫害されている人々と一緒に立つ、平和を重んじ、『真・善・忍』を貫く法輪功学習者を支援する」と述べた。

CIPFG代表ルイス・ロスマン氏(大紀元)

アムネスティ・インターナショナルの代表アンドリュ氏はチベット問題を挙げ、国際社会に対し中国当局に圧力を講じ、チベット人の基本人権の保護、武力の回避、国連調査団による現地での調査、メディアなどの現地入りなどを求めるよう要請した。

アムネスティ代表アンドリュ氏が発言(大紀元)

キリスト教団体Voice of Martyrsの代表ホワード氏は、「中国当局は国内のキリスト教徒に信仰自由があると称しているが、政府が育成・任命した牧師による伝教しか認めていない。当局の基準に満たないいかなる信仰団体が邪教と定められてしまう」と述べた。

「臓器強制摘出を反対する医者組織」(Doctors Against Forced Organ Harvesting、略称DAFOH)のファンネーガン博士は、「我々が収集したデータによれば、中国国内において、監禁中の法輪功学習者の臓器を強制摘出・売買するのは依然続いている。その国が2008年オリンピックの主催国になっている」と述べ、国際社会がこのことに強い関心を示すべきと呼びかけた。

DAFOH代表ファンネーガン博士が発言(大紀元)

チベット人代表をはじめ、ベトナム、ベネズエラ、ビルマなどの共産党政権の迫害被害者や、中国の強制労働収容所に投獄されていた法輪功学習者なども証言陳述を行った。

歌手のパークさんは同聖火リレーのために制作した新曲『中国の母」を披露した。歌詞は、「中国の母、中国古代文明の地よ、いまは何があった?「真・善・忍」を追求する人々はなぜ虐殺されるのか」などと訴えた。

もう一人の地元ミュージシャンのイバーラさんも式典で演奏した。彼は、数十万人の法輪功学習者が中国の強制労働収容所に監禁され、残酷な拷問を受けている情報を知り、強いショックを受けたと話し、「自分たちはこのことを無視してはならない、状況の改善は必ずできる」と参加を決意した経緯を語った。

 

イバーラさんの演奏(大紀元)

同人権聖火リレーは、去年9月にアテネのギリシャでスタート。欧州や、北米、豪州、カナダ、アフリカなどの100以上の都市を経由してきた。今年6月18日に日本に到着し、東京や、長野大阪などでリレーを行う予定。CIPFG日本事務局(http://www.cipfg-japan.com/)は中国の人権問題に関心を持つ各界の方々が同リレーへの参加を歓迎すると、示した。

(記者・林達、翻訳・編集/叶子)