【大紀元日本7月14日】今年中国各地で発生した洪水災害は、少なくとも403人が死亡し、淮河流域だけの被災人口はすでに1700万人が超え、50万人以上の農民は命からがら逃げ出した。今年の暴雨は淮河流域に、半世紀以来もっとも深刻な洪水をもたらした。それと同時に、農民たちが受けた洪水によって内陸へ移動した大量のネズミの被害も甚大である。
新唐人テレビ局によると、淮河の水位はすでにここ50年以来最高水位までに達し、淮河沿岸低地帯の住民50数万人は緊急避難のために、家を離れる羽目になった。その内、殆どが貧困層の安徽省農民で、一部は江蘇省および河南省の農民である。
淮河沿岸の堤防は、暴雨・洪水によって増加した圧力を受け、河川沿岸の大都市および鉄道を脅かしている。すでに多くの都市が冠水しているという。
一方、中国全国で広範囲にわたる洪水災害のほか、大量発生したネズミは、被災地区の民衆の生活をさらに困難にさせた。6月下旬以降、洞庭湖区に住み着いていた20数億匹の東方野ネズミは、水位の上昇に連れられて内陸へ移動し、一部は農家に入り農地をも荒らし、湖南省沅江市、大通湖区など22の県市区沿岸の堤防および800万ムー(約53万3333ヘクタール)の農地が深刻な影響を受けた。農民たちは生存するために、野ネズミを「人・鼠大戦」を繰り広げようとしている。
民衆は、ネズミの氾濫に対して、伝染病の拡大を懸念しており、専門家も、これまで広範囲によるネズミの被害は、中国における悪化しつつある生態環境に対して警鐘をならした。
気象庁予報によると、雲南省、貴州省、湖南省、湖北省、河南省などの地区において、大雨または暴雨が降る恐れがあるとし、これから先の3日間において、淮河流域、長江中・下流などの地域は豪雨が降り、江南などの地域は高温が持続すると予報した。
中国当局メディアが7月12日までの統計によると、2007年に入ってから、全国における24の省および自治区では暴雨洪水の災害が発生し、8205万人が被災を受け、少なくとも403人が死亡し、家屋倒壊は30万棟だという。
また、中国当局の洪水干ばつ災害予防センターの最新数値によると、洪水が与えた直接の経済損失が319億元(4兆9126億円)、その内、水利工程に対する直接経済損失が50億元(約770億円)近くに上ったという。
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