【歌の手帳】船はとどめむ

夏麻引く海上潟の沖つ洲に船はとどめむさ夜ふけにけり
2021/07/02

【歌の手帳】音もせで 

音もせで思ひに燃ゆる螢こそ鳴く虫よりもあはれなりけれ
2021/07/01

【歌の手帳】夕顔の白く 

夕顔の白く夜の後架に紙燭とりて
2021/06/30

【歌の手帳】たらちねの母

垂乳根の母が釣りたる青蚊帳を清しと寝つたるみたれども
2021/06/29

【歌の手帳】夢の枕ににほふ橘

かへりこぬ昔を今と思ひ寝の夢の枕ににほふ橘
2021/06/28

【歌の手帳】千代に八千代に

わが君は千代に八千代に細れ石の巌となりて苔のむすまで
2021/06/27

【歌の手帳】五月雨のころ

都だにさびしかりしを雲はれぬ吉野の奥の五月雨のころ
2021/06/26

【歌の手帳】五月待つ

五月待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする
2021/06/25

【歌の手帳】御仏なれど

鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におはす夏木立かな
2021/06/24

【歌の手帳】十五の心

不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて空に吸われし十五の心
2021/06/23

【歌の手帳】鶴に身をかれ

松嶋や鶴に身をかれほととぎす
2021/06/22

【歌の手帳】生まれる前に来ていた

木陰にてバスを待ちおり洛陽は生まれる前に一度来ていた
2021/06/21

【歌の手帳】夏の夜の

夏の夜の臥(ふ)すかとすれば時鳥(ほととぎす)鳴く一声に明くるしののめ
2021/06/20

【歌の手帳】むかし思ふ

むかし思ふ草の庵の夜(よ)の雨に涙なそへそ山ほととぎす
2021/06/19

【歌の手帳】吉原の太鼓

吉原の太鼓聞こえて更くる夜(よ)をひとり俳句を分類すわれは
2021/06/18

【歌の手帳】若葉して

若葉して御目の雫(しずく)ぬぐはばや
2021/06/17

【歌の手帳】多摩川に

多摩川にさらす手作りさらさらになにそこの児のここだかなしき
2021/06/16

【歌の手帳】心して吹け

われこそは新島守よ隠岐の海の荒き波風心して吹け
2021/06/15

【歌の手帳】枝は折るとも

よそに見て帰らむ人に藤の花這いまつはれよ枝は折るとも
2021/06/14

【ショート・エッセイ】 子規門下の二人

 【大紀元日本2月13日】 赤い椿 白い椿と落ちにけり   碧梧桐 河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)が正岡子規の最期をみとったのは明治35年(1902年)であった。正確に言えば、子規の他の門人たちと
2011/02/13

【バンクーバー通信】2009年バンクーバーさくら祭り「俳句」の募集

 【大紀元日本12月2日】もう恒例となったバンクーバーさくら祭りの実行委員会(VCBF)は世界中の桜を愛する皆様からの英文俳句を募集しています。 2006年に始まったこのさくら祭りでは、この俳句インビ
2008/12/02

【バンクーバー通信】桜まつりで「俳句コンテスト」

 【大紀元日本3月30日】3月25日、今にも雪が降りそうなどんよりした天気の中、3年目となるバンクーバー桜まつり「チェリージャムダウンタウン」が、ダウンタウンのスカイトレインバラード駅内で、ちび太鼓、
2008/03/30

「千山 鳥飛ぶこと絶え」~冬至に寄せて~

 【大紀元日本12月22日】柳宗元【江雪】千山鳥飛絶萬径人蹤滅孤舟蓑笠翁独釣寒江雪[書き下し文]千山 鳥飛ぶこと絶え万径 人蹤(じんしょう)滅す孤舟 蓑笠(さりゅう)の翁独り釣る 寒江の雪[現代語訳]
2007/12/22

「霜葉は二月の花よりも紅なり」-短歌募集を兼ねて-

 【大紀元日本12月19日】先日ふらりと奈良公園を訪れてみると、ついこの間まで真っ赤に色づいていた木々がすっかり葉を落とし、寒々とした冬景色に替わっていました。それもそのはず、とっくに「大雪」(12月
2007/12/19

過ぎ行く秋に思う-俳句募集をかねて-

 【大紀元日本11月30日】中唐の詩人・張籍(ちょうせき、766?-830?)は、秋の気配に家族への思いをつのらせ、次のような詩を詠みました。張籍 【秋思】洛陽城裏見秋風欲作家書意万重復恐怱怱説不尽行
2007/11/30

ち球を俳句ing 雪解けの『漢俳』の春

 【大紀元日本5月29日】1980年に漢俳という詩形が、中国で誕生しました。中華詩詞学会と日本の俳句界との記念すべき第1回交流の歓迎宴の席上で、挨拶に立った超朴初氏が自作の『漢俳』を披露したのが、この
2007/05/30