中国 家賃値下げでも埋まらず

上海オフィス不況 4室に1室が空室

2026/10/22
更新: 2026/10/22

中国最大の経済都市、上海。高層ビルが立ち並ぶ華やかな街で、いま異変が起きている。

オフィスの約4分の1が空室なのだ。

不動産サービス大手CBREによると、2026年4~6月の上海のオフィス空室率は24.5%。世界20都市の比較で最も高く、北京も17.9%で8番目だった。上海では7~9月も空室率が24.4%と高止まりしている。

借り手を確保するため、ビルの所有者たちは家賃を引き下げ、敷金ゼロなどの優遇策まで打ち出している。高級オフィスの賃料が約10年前の水準まで下がった例もある。

それでも空室はなかなか埋まらない。

背景には、外資系企業の撤退や投資縮小、中国企業によるオフィスの縮小がある。企業の需要が弱まる一方、新しいオフィスビルの建設は続いている。

さらに奇妙なのは、夜の上海で見られる光景だ。

金融街・陸家嘴では、誰もいないオフィスなのに、窓際の照明だけがついているビルがあるという。外から見れば、まるで企業が入居し、仕事をしているかのようだ。夜景を美しく見せるためではないかと指摘されているが、その目的は確認されていない。

かつて世界中の企業が集まり、中国経済の成長を象徴してきた上海。いまはビルの所有者が借り手を探し、家賃の値下げに追われている。

高層ビルの数は変わらなくても、その中で働く企業が減っていく。華やかな夜景だけでは見えない、中国経済の現実がある。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!