大統領はゴールデンタイムの演説で、中国は「史上最大規模の選挙データ侵害」とみられる行為を実行したと述べた。
【ワシントン】トランプ大統領は7月16日、ゴールデンタイムの演説で、米国の有権者情報に対する中国の大規模なハッキングを明らかにするものだとする情報の機密指定解除を発表した。
トランプ氏は「2020年の選挙期間中から、数年にわたって、中華人民共和国は史上最大規模の選挙データ侵害とみられる行為を実行した」と述べ、また数千万人の米国人の有権者ファイルが「中国によって購入、窃取、またはハッキングされた」としている。
大統領によると、中国が取得した米国の有権者ファイルは、合計2億2千万件に上っている。
ホワイトハウスが併せて公表した透明性報告書は、中国が18州の有権者名簿データにアクセスしたと記している。
トランプ氏はさらに、情報機関関係者が米国の選挙に対する中国の影響力に関するデータを隠そうとしたと述べた。
また、トランプ氏は国土安全保障省による調査結果について説明し、その調査によって、米国の有権者名簿に27万8千人の非市民が登録されていたことが示されたと述べた。
トランプ氏は「これらの情報開示は、あまりにも壊れ、あまりにも脆弱で、誰にも到底擁護できない選挙制度を明らかにしている。擁護できるものではない」と述べた。
大統領は、複数の文書群について機密指定を解除し、公表すると説明した。その中には、選挙データベースや電子投票機を含むその他のシステムの脆弱性という「われわれの民主主義の核心そのものを狙ったサイバー脅威」を明らかにするものだとする評価文書も含まれるという。
大統領は中央情報局(CIA)の報告を引用し、自身の第1次政権中、中国が米国企業やジャーナリストを標的として数年にわたり展開したとする影響力工作について説明した。
大統領は、選挙を標的とした中国の影響力工作について記した情報報告が、第1次政権中、大統領への日々の情報説明から除外されていたと述べた。
トランプ氏は、司法省、国家情報長官室、その他の政府高官に対し、「なぜ、どのようにして、このような極めて重要な情報が隠されたのかを調査し、隠蔽に関与した者を解雇し、適切な場合には、これらの人物を刑事訴追する」よう指示していると述べた。
大統領は演説の最後に、選挙の公正性に関する法案「SAVE America法」を可決するよう議会に訴えた。同法案は下院を通過したが、上院では引き続き審議が停滞している。
同法案は、投票所での写真付き身分証明書の提示に加え、有権者登録をする者に市民権の証明を求める内容である。
トランプ氏は「公正で誠実な選挙なくして、偉大な国はあり得ない」と述べた。
これに先立ち、同日夜、ハーミート・ディロン司法次官補は、司法省と国土安全保障省が、トランプ政権による選挙の公正性確保措置を示す地図を掲載したウェブサイトを開設すると発表した。
トランプ氏が演説を行ったのは、共和党にとって厳しい戦いになると予想される中間選挙まで4か月を切った時期である。
民主党は直ちに大統領の主張に反論した。
演説に先立って臆測が飛び交い、民主党側は、大統領の発言が今後の中間選挙に影響を及ぼす措置の根拠となる可能性について懸念を表明していた。
演説の数分前、カマラ・ハリス前副大統領はソーシャルメディアに投稿し、自身を副大統領に押し上げた選挙結果を擁護した。
ハリス氏は「2020年の選挙は盗まれたものではない」と記した。
演説に先立ち、バーニー・モレノ上院議員(共和党、オハイオ州)はソーシャルメディアに、演説内容について事前説明を受けたと投稿した。
モレノ氏は「これはキューバ危機以降、最も重要な大統領執務室からの演説となる可能性がある。中国に対して無警戒でいる時代は終わった」と記した。
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