米国防総省 アリババ・百度・BYDを中国軍支援企業として指定

2026/06/09
更新: 2026/06/09

中国軍との関連が疑われる企業からの調達を禁止する措置

 

米国防総省は、電子商取引大手アリババ、インターネット企業の百度(バイドゥ)電気自動車メーカーのBYDをはじめとする中国企業が中国共産党軍を支援しているとして、その一覧を公表した。

6月8日付の連邦官報告示(掲載予定日は6月10日)として公開された同リストには、人工知能(AI)、太陽光発電、バイオテクノロジー、電気自動車用電池など幅広い分野の企業などがある。

この決定は、トランプ大統領が訪中し米中首脳会談が開催されてから約3週間後に下された。同会談は主要な貿易合意を達成できないまま閉幕していた。

告示は上記3社について、民間・商業部門を軍の近代化に統合する中国当局の国家戦略を指す「軍民融合推進企業」として、中国の防衛産業基盤への貢献者と認定している。

この指定は国家防衛授権法(NDAA)に基づくもので、同法は国防長官に対し、2030年まで中国軍関連企業のリストを毎年作成・公表することを求めている。

指定は主として官民両部門に対し当該企業の安全保障上のリスクを周知することを目的としており、即時制裁には結びつかない。ただし国防総省はこれらの企業との物品・サービス・技術に関する契約の締結および更新が禁じられるほか、第三者を通じた間接調達も禁止される。

政府文書によれば、国防副長官は指定企業が商業サービス、製造、生産または輸出に従事し、直接または間接的に米国内で活動していると認定している。

リストは2025年初頭以降に拡大しており、新たに追加された企業には、無線通信機器メーカーのTP-Link、製薬企業の薬明康徳(ウーシー・アップテック)AIロボティクス企業のRoboSenseテクノロジー、中国第4位のEV用電池メーカーで一部国有のCALBグループ、そしてユニツリー・ロボティクスとしても知られる杭州宇樹科技(ハンジョウ・ユーシュー・テクノロジー)などが含まれる。

今回更新されたリストには、太陽光パネルメーカーのJAソーラー・テクノロジーとトリナ・ソーラーの2社に加え、半導体・AI関連企業も複数含まれる。具体的には、高度なマイクロエレクトロニクス・ディスプレーパネルを製造する天馬微電子(ティアンマ・マイクロエレクトロニクス)、半導体ディスプレー技術大手の京東方科技集団(BOEテクノロジー・グループ)、そしてAIデータセンターに不可欠な光トランシーバーの世界最大手メーカー、中際旭創(ジョンジー・インノライト)などが挙げられる。

6月8日付のリストは、2月にいったん公開されたものの同日中に説明なく取り下げられたリストとほぼ同内容である。

国防総省は、リストに掲載された企業はいずれも根拠資料を提出することで指定の再審査を申請できると述べている。

リストに掲載された企業の一部については、米議会が近年にわたり懸念を表明してきた。

昨年12月には9人の議員が国防総省に書簡を送り、中国共産党軍の「近代化、国内治安作戦、戦力投射能力」の強化に貢献しているとして十数社の企業名を列挙した。そのうち4社が6月8日のリストに含まれている。

9人の連名議員の一人で、下院中国共産党特別委員会委員長のジョン・ムーレナー議員(共和党、ミシガン州)は今回の国防総省リスト更新について、「米国の企業、各レベルの政府機関、そして米国民に対する警告だ」と述べた。

「これらの中国企業は中国軍と連携し、われわれの国益に反する活動を行っている。米国企業はこれらの安全保障上の脅威との取引を停止しなければならない。さもなくば、中国の軍事的台頭を側面支援することになる」とムーレナー議員は声明で強調した。

エポックタイムズはアリババ、百度、BYDにコメントを求めている。

Eva Fu
エポックタイムズのライター。ニューヨークを拠点に、米国政治、米中関係、信教の自由、人権問題について執筆を行う。