1999年7月20日以来、中国では、悪いことをしておらず、法律にも違反していないが、法輪功を修煉しているだけで不当に逮捕されることが常態化している。法輪功学習者が投獄中に拷問を受け、強制労働させられ、さらには臓器を摘出され、移植用に販売されていることが各国から非難されている。
24日、桜田義孝衆議院議員(衆院 比例南関東)は、4月に母親を中国で拉致された大紀元の記者・張一文さんと面談した。桜田議員は、「無実の人々を捕まえて暴行することは世界のどこにおいても許されない」とし、「違法な臓器摘出や売買などには断固抗議している」と述べた。
まずは世間に知ってもらう
法輪功は、李洪志氏が1992年5月に伝え始めた修煉法で「真・善・忍」を理念とする。中国体育局の統計によれば、1999年には7000万~1億人が法輪功を修煉していた。
張さんによると、自身が7歳の頃から、母が釈放と不当逮捕を繰り返す生活を経験してきた。知り合いの中で、親を亡くした子供は数人いる。母が不当に逮捕された4月11日前後、自分の出身地である宝鶏(ほうけい)市では9人の学習者が連行され、また7月には、日本にいる知り合いの家族が中国で不当に逮捕された。法輪功に対する迫害について、知られているのは氷山の一角だと訴えた。
桜田議員はウイグル問題などの中国人権問題に取り組んできた勇気ある日本の国会議員の1人だ。桜田氏は、「治外法権があるため、中国共産党当局に解放を要求できないが、多くのメディアを通じて、中国共産党のこうした活動が世界に広く知られれば、国際的な関心が高まり、中国共産党も迂闊なことはできないだろう」とアドバイスした。
また、議員自身のXとFacebookアカウントにこのように投稿した。
多数の法輪功学習者が逮捕、投獄、さらには臓器狩りのために殺害されていることについて、桜田議員は「内政干渉ではなくて、人道的見地から許されるものではないという空気を出して、アメリカや日本が中心になって取り組むべきだ」と指摘した。
米下院で「法輪功保護法案」可決
6月25日に米国議会下院のスコット・ペリー議員が提出した「法輪功保護法案」は下院で承認された。この法案は中国共産党政権による法輪功への迫害と、同政権が関与しているとされる強制臓器摘出の行為の責任を追求するアメリカ初の法律だ。上院で可決されれば、バイデン大統領が署名し成立する。
桜田氏は日本では法輪功のみを対象とした法案はないが、「人権外交を超党派で考える議員連盟」は、中国の人権弾圧などを対象とした「人権デューデリジェンス法」の法律制定を求めていると述べた。
桜田氏は、アメリカほどの強い対応は日本では難しいかもしれないと述べた。日本は経済的に中国との貿易依存が高く、その影響で政治的な対応に制約がある。今の中国共産党政権は、なんでも政治に絡めてくる政権だと指摘した。桜田氏は今後も直接的な対応には困難が伴うかもしれないが、情報提供は続けるつもりだとの見解を示した。
4月11日、張一文さんの母・王乖彦さんは陝西省宝鶏市警察に不当に逮捕された。以来、弁護士と一回会ったが、家族との通話はできず、面会は許されていない。
張さんは、「中国では、法輪功学習者と家族の電話は常に当局に監視・盗聴されているから、父から情報を得ることも難しいです。本日、日本の国会議員の桜田義孝先生にお会いできて、励ましのお言葉をいただいて、本当に感謝しております。とても勇気づけられました。より多くの海外の要人をはじめ一般の方々に知っていただくことで、中共政権は母やその他の無実の学習者を憚ることなく迫害することはできないでしょう」と述べた。
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