今月18日、中国古代の衣装をつけた「美女のコスプレ」で有名な中国人インフルエンサーの羅大美氏(30代、男性)が殺害されたことがニュースで伝えられ、注目を集めている。
「羅大美」はアカウント名であり、同氏の本名はわからない。SNSなどで300万ちかいフォロワーを抱える羅氏は、今年7月から失踪していた。その羅氏は先月上旬、河南省南陽市のサツマイモを貯蔵する地窖(あなぐら)でバラバラ遺体となって発見された。
現在、事件はまだ「捜査中」とされているが、事件の容疑者3人はすでに逮捕されている。いずれも羅氏の知り合いだったという。
羅氏の失踪後、同氏の銀行口座から日本円で約4千万円に相当する金が引き出されていた。遺体発見現場の近くでは、同氏の車も発見された。
羅氏の親しい友人によると「彼(羅氏)は以前、バーなどでショーをしていた。人気が出てからは、ライブコマースをして財を成した」という。
羅氏の事件関連の文章は、いま中国のネットの上位に表示されている。寄せられるコメントのなかには「彼の派手な行動と富を誇示する様子が、知り合いの嫉妬を招き、拉致殺害事件を招いたのではないか」と指摘する声も少なくない。
ただし、言うまでもなく羅大美氏はバラバラ殺人の被害者であり、その犯行は断じて許し難いものである。
いっぽう、ネット上の反応をみると、他人の富を妬んで凶悪な犯行に及ぶなど、中国社会が抱えるもう一つの「病態」が浮き彫りになったと言えるだろう。
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