中共の洗脳から解かれた退役女性兵士 中国共産党の「嘘」を暴露 

2023/10/17
更新: 2023/10/16

「私の人生で最も貴重な時間を中国共産党の捨て駒にされていることに、遅ればせながら気づいた」

中国の退役女性軍人Bai  Liusuさんはエポックタイムズとのインタビューでこのように言った。 彼女は中国共産党への忠誠心に満ちていた自分から、すべての真実を悟り後悔するまでの経験を語った。

2005年に高校卒業後、軍隊に入ったLiusuさんは訓練所を経て、北京のある通信部隊に配属された。彼女は「中国の通信部隊の中でもトップクラスだった。報酬も良い方だったので、それまでは満足していた」と語る。

過酷な行為と不条理

Liusuさんが所属していた通信部隊は軍上層部の通信内容を扱うところで、規律が非常に厳しく閉鎖的だった。兵士になって初めて、この部隊がどれほど腐敗しているかを知ったと彼女はのべた。

Liusuさんは「新兵はみんな殴られ、分隊長は強制的に服を脱がせた。お金を出せと脅迫することさえあった」と当時を振り返った。続けて「一部の女性兵士はしばしば指揮官に連れられて強制的にお酒を飲まなければならなかった」と話した。

その上で、「昇進する際にも、良い人脈がある人、政治的検閲を通過した人、『無条件服従』を誓った人だけが恩恵を受ける。 そうでなければ、昇進の際に見えない壁にぶつかる」と暴露した。

Liusuさんは「分隊長は自分の気に入らない新兵を暴行し、侮辱的な行為を強要した。私は分隊長の強要で建物の一階を一人で掃除したこともあった」とし「中国軍がこんなに腐った組織であるとは想像もしていなかった」と明かした。

また「軍隊の実態を目の当たりにして初めて気づいた。 中国共産党はあらゆる手段、方法を駆使して兵士を政権に無条件に服従させようとしている」と付け加えた。

服従と洗脳

Bai  Liusuさんによると、中国軍は毎週、心理戦、対潜入作戦、対スパイ戦術に関する「洗脳教育」を受けさせる。 彼女は「軍隊では、ほぼ一日中、洗脳教育を受け、またそれについて勉強しなければならなかった」と話した。

続けて「燃えるような愛国心で国家のために戦場に飛び込むように教育される。 そうして中国の『戦争機械』が作られるのだ」と明らかにした。

また「洗脳教育を受けた兵士たちは、共産党が『敵』とみなす米国、カナダ、台湾などに対して怒りを覚えるようになっていく」とし「共産党の洗脳教育が成功していくのだ」と伝えた。

真実と向き合い、一晩中泣く

軍隊の不条理と腐敗に耐えられず、2007年Bai  Liusuさんは服役2年で退役を決意した。

その後、彼女は新しい職場に就職し、結婚して子供を産むなど、普通の生活を送っていた。妊娠34週になったとき、Liusuさんは夫と一緒にアメリカ・ラスベガスに移った。自分の赤ちゃんに「自由」をプレゼントしたいという思いからだった。

米国の第一印象はLiusuさんに衝撃を与えた。 彼女は「街には犯罪者もいなかったし、病院の医師や看護師はみんな礼儀正しく、近所の人もとても親切だった」と話し、「中国で洗脳されていた米国のイメージとは違いすぎて衝撃を受けた」と述べた。

そんなある日、Liusuさんは自宅でビデオを見た。1989年の天安門事件に関するビデオだったが、それまではそのような恐ろしい事件について全く知らなかったと彼女は語った。

Liusuさんは「(映像を)見た瞬間、頭が混乱した。とても胸が痛かったが、いっぽうでは今までこれを知らなかったという点で、恥ずかしさが押し寄せた」、「そのような悪事をやった政権に忠誠を尽くした自分自身が恥ずかしく、恨めしくなった」と話した。

また、「中国にいたときは全く知らなかった法輪功学習者に対する迫害、強制臓器摘出も初めて知った」とし、「映像を見て大きな衝撃を受け、夜も眠れなかった。本当に一晩中泣いた」と話した。

そして「今まで完全に騙されていたと思った。怒り、悲しくて、絶望的で、どう対処すべきか分からなかった。 だから本当に苦しかった」と付け加えた。

米国で子供を出産したLiusuさんは、しばらくして再び中国に戻った。しかし、彼女は以前のようにじっとしているわけにはいかないと思った。

香港の民主化運動を支援

2019年、香港で民主化運動が起きると、Bai  Liusuさんもデモに参加し、香港の民主化のために声を上げた。

当時、大学生だった周梓楽氏が鎮圧警察を避けて駐車場の建物から転落して死亡する事件が発生した。デモ隊は、警察の残忍な鎮圧によって彼は命を落としたと非難した。

Liusuさんは「当局は、彼が誤って転倒して死亡したと発表した。これに対し、私たちは皆激怒し、より多くの市民が通りに出てデモに参加するようになった」と語った。

2019年末、Liusuさんは次の赤ちゃんを妊娠した。しかし、住民委員会は中国当局の出産制限政策を理由に、彼女に中絶を強要した。

彼女は「もう中国で暮らせないと思い、ニュージーランドに行くことにした。残念ながら、お腹の中の赤ちゃんは過度のストレスで妊娠4か月頃に流産してしまった」と語った。

真実は世界を変えることができる

NTD TVとエポックタイムズの熱心な読者であるBai  Liusuさんは、自分の体験談を寄稿することで、多くの人に真実を伝えようと努力している。

Liusuさんは、中国共産党による法輪功学習者に対する迫害は、政治犯に対する迫害よりも残酷だと考えている。彼女は「通常、独裁政権では政治犯の弾圧が優先されるが、中国では法輪功の迫害が優先されている」と指摘した。

続けて「私たちは多くのことを望んでいるのではない。ただ、人間としての基本的な権利と尊厳を望むだけだ」とし、「次の世代が同じ苦しみを経験しないことを願う」と声を上げた。

最後に彼女は「共産党に対する反感は私の心の奥底から湧き出るもので、私が耐えてきた苦しみは権威主義政権から生まれたもの」とし「真実の力で個人の権利を守り、社会を文明化し、世界を変えていくことができると信じている」と伝えた。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。
2019年からエポックタイムズに寄稿している。