20日の外国為替市場で円はドルに対して下落し、一時1ドル=150円台を付けた。バブル終盤の1990年8月以来、およそ32年ぶりとなる。政府・日銀は為替介入を行い、たびたび牽制する発言を行ったが、急速な円安に歯止めがかかっていない。市場では為替介入への警戒も強まっている。
年初来より円安が30円以上進行し、9月には24年ぶりに1ドル=140円台を突破した。政府は9月27日に為替介入を行ったものの、効果は限定的だった。
金融緩和で低金利政策を続ける日銀とは対照的に、急激なインフレが進む米国では利上げが継続して行われ、日米間の金利差が拡大している。バイデン大統領がドル高を容認するなか、円安ドル高の流れは一段と勢い付いている。
鈴木財務相は同日午前の参院予算委員会で円安ドル高について、「過度な変動には今後も適切な対応を取る」と発言。為替市場の動向を高い緊張感を持って注視しているとも述べた。
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