台湾で危機生み出せば中共が「全責任を負う」 ブリンケン氏がけん制

2022/08/02
更新: 2022/08/02

ナンシー・ペロシ米下院議長の訪台を念頭に中国共産党が威嚇行為を繰り返すなか、ブリンケン国務長官は1日、台湾周辺で危機が発生すれば中国共産党がその全責任を負わなければならないと主張した。

米国・ニューヨークの国連本部で開催中の核不拡散条約(NPT)再検討会議に出席したブリンケン氏は、核兵器の使用を示唆するロシアを名指しで非難した。また、中国やそのほかの国と核兵器のリスク低減に向けて連携する考えを示した。

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会議後の記者会見でブリンケン氏は「ペロシ氏は台湾を訪問するか否かについて自分自身で判断を下す。議会は独立した、行政と同等の地位を有する組織であり、決定は議長自身に帰属する」と述べた。

そのうえで、「もし議長が台湾訪問を決定したのであれば、中国が危機を生み出し、または事態をエスカレートすることについては、北京(中国当局)が全責任を負わなければならない」と強調した。

「ペロシ氏が台湾訪問した場合には、彼ら(中国)が責任ある行動を心がけ、これ以上事態をエスカレートさせないことを期待している」とも述べた。

ペロシ氏の台湾訪問をめぐっては、中国軍が戦闘機や海軍艦艇を台湾周辺に派遣するなど緊張を高めている。これに対し台湾軍は4日の12時までを「戦備強化整備指導期間」と定め、中国軍の脅威に応じて適切に対応していくと発表した。

米海軍もF35戦闘機を搭載した空母「ロナルド・レーガン」や強襲揚陸艦「トリポリ」などを周辺海域に展開させている。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。