中国北部に寒波到来 大雪で交通機関が混乱  衝突事故多発

2021/11/09
更新: 2021/11/09

中国では5日から、北部を中心に寒波による大雪が降り続いている。この影響で各地の交通機関が大きく乱れた。内モンゴルでは交通事故による死者が出ている。

中央気象局は8日、内モンゴル自治区東南部、遼寧省、吉林省西部と南部、黒龍江省中部を対象に、4段階ある豪雪警報の上から2番目に危険度が高い「オレンジ警報」を発令した。

中国メディアによると、大雪のため同日から、北京市の高速道路の一部は通行止めとなった。北京市、天津市、遼寧省など9の省・市で通行止めとなった幹線道路は184カ所あるという。北京ー上海の高速鉄道も一部運休となった。北京市の空港では約100便がキャンセルとなった。

いっぽう、天津市や遼寧省瀋陽市東北部、吉林省長春市などの学校や保育園は臨時休校となった。瀋陽市の桃仙国際空港は8日午後10時前に閉鎖された。黒龍江省ハルビン市の太平国際空港は9日午前12時、閉鎖を解除した。同空港は、8、9日の2日間「天候不良のため、113の便が欠航した」とウェブサイトで示した。

遼寧省鞍山市の農産物市場では8日午後、屋根に積もった雪の重みで建物の倒壊が起こった。7日夜、瀋陽市で路面が凍結したため、衝突事故が10件も相次いで発生した。

内モンゴル自治区通遼市の畜産業の農家では、牛やロバなどが大量に凍死したほか、畜舎が積雪で倒壊し、下敷きになった家畜が多数死んだ。6日、高速道路で車8台が絡む玉突き事故が発生し、4人死亡した。

中国メディアの報道によると、8日以降、北部では朝の最低気温が0℃以下になり、江蘇省や浙江省などの江南地域では最低気温が5℃まで下がった。

北京市では6日、平年より23日早い初雪を観測した。

(翻訳編集・張哲)