中国大使館、嘘をついて日本大使を個人攻撃 ABC報道

2021/08/10
更新: 2021/08/10

山上信吾・在豪日本大使が豪州政府の強硬な対中政策を称賛したその次の日、在豪中国大使館が山上大使に対して個人攻撃を行っていた。

7月21日、山上大使は豪州の「全国記者クラブ」に出席し、日本は中国との関係維持が難しく、豪州は中国との競争において「途方もない圧力を前にしても、一貫性、原則性、弾力性のある方法で対応している」と高く評価した。

いっぽう、中国側は山上大使の発言に反応した。

翌22日、在豪中国大使館は自身のホームページに、「先日、キャンベラで行われた外交行事で(日本大使は)第二次世界大戦における日本の軍国主義者による残忍な侵略と残虐行為を白紙に戻し、さらには美化しようと露骨に試みた」と書いた。

さらに、「2010年、中国はGDPはすでに日本を上回ったが、残念なことに帝国の夢を抱く少数の日本人はこの現実を受け入れないようだ」と挑発的な言葉を加えた。

在豪中国大使館は、山上大使の「発言」に対して「中国大使はその場で非難した」と書いている。しかし、21日の同イベントに中国大使は参加していなかった。

さらに、現地メディアABCの取材に応じた在豪日本大使館によると、山上大使は同日のイベントで、第二次世界大戦について言及していなかったという。

山上大使と中国大使館の成競業(Cheng Jingye)大使が最近ともに出席したイベントは、今年4月に在オーストラリア・イスラエル大使館が主催したホロコースト犠牲者追悼イベントだ。

その際、山上氏は、日本の高官が迫害に遭うユダヤ人の脱出を助けたことについて触れたが、第二次世界大戦中の日本軍の動きについては何も言及しなかったと日本大使館は答えた。

ABCは、中国大使館に対して詳細を求めたが、当局は山上氏の発言がすべてであり、付け加えるものはないと答えた。

山上大使は「アジア経済ニュース(NNA Asia)」による取材に対し、「中国に対しては、協力できることは協力し、正すべきは正すというが日本の基本的姿勢だ」と述べ、さらに「オーストラリアの対応は称賛に値する」と改めて強調した。

(翻訳編集・蘇文悦)