中印関係の緊張が高まっている中、インドはこのほど、孔子学院の調査に乗り出した。インド教育省は、国内の7つの大学に設置されている孔子学院や、両国の高等教育機関が締結した54の協力覚書を見直すことを決定した。中国の清華大学や同済大学、インド工科大学、国立工科大学などの大学が審査対象となる。
ヒンドゥスタン・タイムズ8月2日付の報道によると、複数の安全保障機関は政府に「高等教育機関で中共の影響力が増大している」と警告した。7月15日にも関係者が、通信と教育分野での中国の浸透についてラジブ・ガウバ内閣官房に報告した。
中印国境での衝突事件が起きて以来、インドは対中強硬策を講じてきた。中国製品の通関の延期、そして59の中国製アプリの使用禁止、さらに、7月1日には中国企業または中国合資企業のインドの道路建設プロジェクトへの参加を認めない方針を発表した。
インドでは現在、孔子学院4カ所と孔子課堂3カ所が設置されている。
昨年2月、米上院常任調査委員会は「米国の世論に影響を与えようとしており、制限されるべきだ」として、孔子学院に関する調査報告書を発表した。米国を始め、スウェーデン、カナダなど各国で孔子学院を閉鎖する動きが強まっている。
報道はまた、インド教育省は、同国高等教育機関と中国の大学・機関との間で締結された54の協力協定の見直しを計画していると報じた。
さらに、54の協定には清華大学、北京外国語大学、中央財経大学、同済大学、北京交通大学など数十校の中国の大学が関与していることを明らかにした。
(大紀元日本ウェブ編集部)