【大紀元日本11月14日】ベルリンの壁が20年前の11月9日に崩壊したことについて、中国貴州省の著名な民主活動家で時事評論家である曾寧氏は、ベルリンの壁崩壊は天安門事件と因果関係があり、中国では今、中共の「ベルリンの壁」を押し倒す壮挙が行われていると指摘した。
1989年6月4日、中国では天安門事件が起こった。5ヶ月後、ベルリンの壁が崩壊した。これについて、「当時、東欧では数少ない共産党の指導者や党内のリベラルな人たち、そして社会主義陣営の国々はみな、中国で起こった天安門事件のような局面に直面することを警戒していた」。中共が血なまぐさい天安門事件を強行してしまったことにより、東欧の社会主義国家で共産主義に対する認識が深まった。
ベルリンの壁崩壊が中国人に与えた啓発
ベルリンの壁崩壊の後に、東欧社会主義陣営が相次いで解体。そしてマルクス主義的イデオロギーが基本的に廃滅している。中国人にとっても同様に、時代的に意義ある画期的な出来事だったと、曾寧氏は考えている。
「共産主義というイデオロギーは、ほとんどの中国人の心から消え去り、有名無実となった。マルクス主義というイデオロギーの『ベルリンの壁』が、中国における政治生活の中で轟然と倒れることはただ時間の問題だ。これも中国人が心から望んでいることなのである」と同氏は語る。
ベルリンの壁の崩壊に対し、中国の人々はまず自分たちの処遇や、中国にも「ベルリンの壁」に似た無形なものの存在を意識すべきだと曾寧氏は指摘する。いかにしてこの無形のベルリンの壁を一日も早く崩壊させるかは、中国人の直面する極めて現実的で緊迫した重要な課題である。幸いなことに、相当数の中国人がすでに時代をリードし、この無形の壁を押し倒そうとしている。
「中共組織脱退の運動は中国で大々的に繰り広げられているが、これは実質的な行動で、中国における無形でイデオロギー的な『ベルリンの壁』との決別を意味する。同時に、「壁」を崩壊させることにもつながるのだ。尊敬されるべく行動であり、現代中国における画期的な壮挙である」と曾寧氏は中国人の脱党民衆運動を高く評価する。
2004年11月、大紀元はシリーズ論評『九評共産党』を掲載。中国人の中共脱党の大衆運動の引き金となった。本名または匿名で中共の関連組織離脱を声明した中国人は、現在6300万人に上っている。中国の「ベルリンの壁」を崩壊させるためには、中共組織から離脱することがきわめて現実的で直接的な選択だと、曾寧氏は指摘した。
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