四川大地震:余震と降雨による新たな災害

2008/05/22
更新: 2008/05/22

【大紀元日本5月22日】ここ数日、四川省では強烈な余震と降り続く雨が救済活動を難しくしているうえ、被災地に新たな災害と危険な状況を引き起こしている。

新華社によると平武県からの情報では、国道が通るカーブで55kmにわたり土砂崩れが発生。綿陽から平武県に続く唯一の道路が寸断され、多くの救援車両が足止めを迫られているという。また、昨晩初めて開通した茂県から汶川区間の道路は、余震と降雨のため非常に脆くなっており、貨物車の通行が難しくなっている。

20日から四川省の被災地で降り出した雨は大雨となっている。多くの堰塞湖では水位が上昇しており、すでに警報が出されている堰塞湖は再び試練に直面したと言えるだろう。中国国土資源部は緊急に9つの作業グループを派遣し、北川県などで再度調査を行っている。

また、昨晩の間に青川県は同県石●郷(●は土へんに覇)の3千人近い人々が雨の中堰塞湖決壊という巨大な危険に直面していることを発表している。同郷党委員書記・蘇雲曾氏によると、現在の問題は下流の堰塞湖が近道を寸断しているというだけではなく、山の3方向の地滑りにより形成された大小さまざまな堰塞湖が決壊してしまうと麓の人々はいかなる予防措置も無くなってしまう。

地質学者は3日間の雨は被災地を拡大し、大きな地質災害をもたらすと警告を発した。昨晩、青川県の街西北方向の獅子梁では山体に重大な亀裂が入り、5万人の被災者と救援隊員の脅威となっているという。

青川県抗震救災指揮部の張李浩局長は、もし大きな余震、或いは雨量の過大な影響を受けたら、すでに変形している山はすぐに崩壊し、全県3分の1から5分の2の面積が廃墟となるだろうと述べた。

この他に、強い余震と堰塞湖の水位状況警報が解除されないことで、北川県の街での救援活動は一時的に一日二日中断する可能性が出ている。

衛生防疫部門専門家は、降り続く雨で廃墟に埋もれた被災者の遺体や家畜の死骸の腐乱が、水環境に対し脅威となることを呼びかけている。

(翻訳・坂本)