チベット虐殺、それでも北京五輪せい火リレー実行か

2008/03/20
更新: 2008/03/20

【大紀元日本3月20日】3月14日に、世界の良識のある人々の憤慨を招いたチベット人僧侶及び一般住民に対する虐殺が発生した後、中共当局はチベット周辺の地区で平和抗議を行うチベット人に対して血まみれの武装弾圧を未だに続けている。そうした中、昨日、北京五輪せい火リレーで来月に長野市を走るメンバーが早速発表された。

オリンピックを北京で開催する条件として中国の人権改善を約束した中共当局は、本当にその約束を守っているのだろうか。このような中共当局を、日本政府や国民は歓迎してよいのだろうか。

北京五輪の開催権利を得た2001年、中共当局は、チベット人を虐殺する勇気がなかった。しかし、五輪開催直前の今、中共当局が敢えて無防備の僧侶と市民たちを武装弾圧した。中国の人権状況の壮絶な悪化は誰でも目に触れる事実だ。しかし、チベット人や、漢民族などを含めた自国民でさえも虐殺する中共当局を未だにも歓迎する日本国民、我々こそ、チベット虐殺を起した中国共産党の共犯者ではないだろうか。

およそ20年前の1989年、中国共産党の腐敗に反対し、言論の自由を求めた中国の大学生や市民に対して、中共当局が公然に行った天安門大虐殺は、世界を驚かした。中共当局の邪悪さと危険性を感じた民主の国々が、北京当局に武器輸出禁止や人権監視などの制裁を出したが、その後、経済利益に惑われて中共当局に対してほとんど懐柔策に切り替えた。我が子を悪い子から良い子に育てるため、多くの経済交流は、中共の人権状況の改善に良い働きをするという口調は多く聞こえる。

十年後の1999年、中共当局が再び自国民に対する群集絶滅、法輪功気功団体のメンバーに対する迫害を繰り返した。迫害は、1億人にも及ぶ法輪功愛好者を対象とする以外、彼らの家族、彼らがいる企業、学校など中国全土の隅々まで浸透し、信仰を強制放棄させる思想改造、拷問、家財没収のほか、拘束中のメンバーらの臓器を摘出する最残酷の事態まで悪化した。法輪功愛好者に対する迫害は、中国共産党が政権を入れて以来史上最悪のジェノサイドといえるのだ。

しかし、中国の人権をこんな状況にさせた中共当局にも、先進国の国々が、2001年、五輪開催は中国の人権改善に良い働きができると2008年の五輪開催資格を与えた。

この20年間先進国の政府の中共当局との関係維持を振り返ってみれば、五輪開催直前でもチベット虐殺事件が起きたことは、先進国の政府にも大きな責任があるのではないか。先進国のこの20年の対中政策は、完全な失敗ではないのか。

今回の事件は、20年前に起きた天安門大虐殺事件と、その本質はどこが違うのか。唯一違ったのは、1989年事件の後、中共に対して制裁と譴責の声を一斉出した国際民主社会連盟が、今日すでに中共の経済買収策に分解され崩れており、再び存在しないのだ。

環境破壊及び安価な労働力を犠牲して先進国の企業を誘致し、更にこれらの企業及び財団を通して世界のメディアに影響を与えた。言論の自由を唱える先進国のメディアらの中国に関する報道は、中国の政治安定は先進国の利益に一致する、中共当局は常に中国の人権改善に努力しているとの論調が圧倒的だ。

チベット虐殺事件後、中国の株市場が急落したが、このごろ、再び一気に上がった。その原因は何か考えてみよう。先進国の国々がなかなか制裁の態度を表明しないのだ。それで安心した中共当局は更に次の軍事計画を段取りしたのだ。株市場を操縦して株価を上がらせ、海外の資本を一気に吸収し、最高点に上ったら、再び軍隊を出動する。それによって海外の大財団を操り、ゆえに先進国家の政府もコントロールできる。「私を支持すれば、利益を保障できるのだ。反対すると、あなたの自国の財団に不利なのだ」との操縦術だ。

このような堂々に世界人権宣言を無視し、北京五輪開催資格の条件とする人権改善の約束を堂々に破り、更に戒厳令を出し、国際メディアを堂々に追放した行為は、ただ中共当局の無為なミスと思うのか。それは、中共の世界に対する挑戦だ。世界を翻弄するは我にあり。中国の範囲なら私は神様だ。

このような堂々に邪悪を宣言する中共が、今回、その邪悪のせい(牲)火を日本に運び、日本の国土で広げる。良識のある日本国民、それでも弱気で中共を歓迎、手伝い、その邪悪ないけにえの火を日本中広げ、その毒を蔓延させて無知の人々を犠牲にするのか。

中共の人権侵害の共犯となりたくなければ、私たち日本人は何をすべきなのか。

1.政府が、親共政策の失敗を認め、国民の信頼を再び得る。

2.人工雨を実施、大雨のためを口実にして4月26日に長野での北京五輪せい火リレーを停止させる。

3.北京五輪せい火リレーで走る予定の有名人らと出席予定の政治家らを説得し、前日に同じ長野で行う予定のもう一つの聖火リレー活動、「法輪功迫害調査連盟」により開催させる「人権聖火リレー」に代わりに参加させよう。

4.亡命チベット人組織を誘い、4月25日に長野で「チベット自由聖火リレー」を行い、「人権聖火リレー」活動に合流させよう。

5.今年6月、人権なき北京五輪なしと主張する「人権聖火リレー」のリレーイベントに、日本中でランナーを募集する。

6.これから、日本政府が中共当局の中国人民を管理する権力を認めず、中共当局との外交関係を停止させ、中国民間組織が行う人権擁護活動を支持し、海外「中国臨時政府」と外交関係を構築するように働きする。

オリンピック委員会及び一部の政治家がよく、北京五輪ボイコットは、中国の人権状況改善に何の役も立たないと主張して、北京五輪の開催を堅持しているが、北京五輪ボイコットよりも中国人権の改善にはるかに役に立つ活動は、「人権なくして北京五輪なし」と主張する「人権聖火リレー」よりほかはないだろう。ぜひとも、彼らに「人権聖火リレー」に参加するよう呼びかけたい。

この記事で述べられている見解は著者の意見であり、必ずしも大紀元の見解を反映するものではありません。