人権聖火リレー豪州:賛同議員ら、中国領事館の脅迫に屈せず

2007/11/10
更新: 2007/11/10

【大紀元日本11月10日】人権聖火リレーは11月3日、豪クイーンズランド州サンシャインコーストに到着した。同州議員らは人権聖火集会のスピーチで、中国における酷い人権問題への注目や法輪功学習者に対する迫害の停止、さらに中国政府が人々に自由と信仰を与えるよう呼びかけた。

ブリスベンにある中国総領事館はクイーンズランド議会議員に人権聖火リレー活動に参加しないよう要求し、さもなければクイーンズランドは中国との貿易で不利な影響を受けるだろうという内容の文書を送りつけた。この事により議会は失望を感じた。

同州インドルピリー地区労働党議員ロナン・リー(Ronan Lee)氏は、11月3日のクイーンズランド人権聖火歓迎式典でのスピーチで彼自身と議会の議員たちが皆、中国総領事館からの「理不尽な妨害」で、議員たちが聖火リレー活動に参加しないよう要求する書簡を受け取ったことを話した。

リー氏は「中国総領事館の手紙の内容には、もしクイーンズランド議員が人権聖火活動に参加したら同州の貿易に不利な影響を招くということを暗示するものだった」と話した。彼は今回の活動に参加した目的は多くの人々が人権聖火活動を支持し、その結果を期待していることを表したいからと話した。

またサンコープピアの集会に参加した人々に対し「私は皆さんに多くの議員たちが人権について皆さんと同じ観点であることを伝えたい」とも話した。

同州サンシャインコースト地区自由党議員スティーブ・ディクソン(Steve Dickson)氏は中国総領事館の行為に失望したと話した。ムールーラバで行われた人権聖火集会と歓迎式典でのスピーチで彼の家族が40年代に豪州人の自由のために戦ったことを挙げ、「だから政治家の観点からみても皆さんにもできるはずだ。自由は今全世界に伝わっている」と話した。

法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)が発起した、中国共産党による暴虐な政治の暴露及びその人権迫害の制止を目的とする「人権聖火リレー」活動は、8月からアテネで展開されてから、人権聖火リレーは欧州の主要な大都市を回ってきた。

リー氏は、一部のオリンピック選手が「批評を受け止められなければオリンピックでよい成績を出すことが出来ない」と発言したことを挙げ、中国政府は批評を受け止められるべきであり、オリンピック選手と同じ観点を持つべきだとし、また「選手たちは勝者と敗者を区別する唯一のものは、批評をされて自分を改善していくことができるかということだと言っている。中国政府役人は今中国ではどんなことが起きているのかに目を向けるべきであり、改善をしなくてはならない」と話した。

ジョン・パークス(John Parks)主教もブリスベンの中国総領事館に対し、「現在の中国人権問題に対する我々の不安を伝えたい。中国の人権状況を改善する権力を持つあらゆる役人に対し、人権問題を解決し、信仰の自由を許し、迫害を停止することを呼びかける。これらができれば中国は世界においての自らの位置を見つけることができ、進歩、自由、公平、誠実および人権を尊重する国家になることが出来る」と話した。

民主党議員アンドリュー・バートレット(Andrew Bartlett)氏は人権聖火リレー発起人の一人で、法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)の構成員である。彼は集会の中で「オリンピックは中国に改善のチャンスを与えた。このチャンスは中国政府が法輪功学習者に対する迫害を止め、人々の宗教の自由と信仰の自由を許し、人権の支持、民主の実行をするためのものだ」、「今こそ我々が叫ぶ時である」と話した。サンシャインコーストのカランドラ、ムールーラバ、クーラム、及びヌーサ地区での集会スピーチした人は皆、人権聖火リレーを支持した。

「今こそ我々が叫ぶ時である」と呼びかけるアンドリュー・バートレット民主党議員(大紀元)

フィッシャー地区代表の自由党議員ピーター・スリッパー(Peter Slipper)氏は、人権聖火リレー活動組織の人々に感謝し、この活動に豪州人がさらに協力し、世界で最も人口の多い国の人々が豪州の有する人権と自由を獲得するようしていこうと呼びかけた。

またマルーチー(Maroochy)市市長ジョー・ナトリ(Joe Natoli)氏は、「人権聖火が中国人の希望のシンボルである、今日の活動は中国政府へ向けたメッセージであり、我々は彼らに対し民主に向かい、人間の価値と尊厳を重んじることを希望する。これは経済に及ぶだけに止まらず、人間性にも関係することだ」と語った。

人権聖火リレー活動はこの先一ヶ月半、豪州国内で行われ、その後ニュージーランドとアフリカへリレーされる。

(翻訳・坂本)