香港・台湾:増加する偽装結婚

2006/10/09
更新: 2006/10/09

【大紀元日本10月9日】中国大陸の男性が香港在住女性と偽装結婚した罪で、沙田裁判法院は5日、禁固刑4ヶ月を言い渡した。香港は現在、大陸の中国人が不法就労のために偽装結婚をする「目的地」となっている。香港消息筋によると、大陸出身の趙偉(23)は5日、香港入境事務所が告発した偽装結婚の容疑を認めた。同事務所の告発によると、別に香港在住の女性・徐頴珊(25)が配偶者としてこれに加担、虚偽の報告をしたとして拘留処分を言い渡された。不法就労目的の偽装結婚は、欧米などの先進国で多く見られてきたが、近年では中国大陸住民の多くが香港や台湾で不法就労する事例が多発している。

ここ数年、香港人と大陸中国人との偽装結婚が深刻になっており、台湾もまた警戒を厳重にしている。中国大陸からの居民が偽装結婚をしていないか、被疑者の取調べが十分に終わった者以外、かかる案件の大陸配偶者は強制送還措置としている。

趙偉は今年6月に短期滞在許可に違反して不法就労しているところを一度逮捕された。入境事務所の記録によると、趙偉は、徐頴珊と結婚していたことになっていたが、同所の調査員はこれに疑義を抱き、調査を進めていた。趙偉は、後の取調べで、偽装結婚ブローカーに3万香港元で、香港女性を紹介しようと持ちかけられたと明かした。徐は、偽装結婚の報酬として1万香港ドルを取得、一般的に、ブローカーの取り分は2-5万香港元だという。

香港入境事務所の主席事務主任・葉剣坤氏によると、現在このような案件を50程度抱えており、このようなブローカーに打撃を与えるためには、必要に応じ「おとり捜査」による証拠収集も辞さないという。同事務所スポークスマンは、「どんな人間であれ、詐欺により香港に入ることは許可しない」と強調。香港の現行法令によると、偽装結婚による詐欺罪は、最高で禁固刑14年となっている。