中国共産党政府は9月3日、天安門広場で「抗日戦争勝利80周年」を記念し、中共史上最大規模の軍事パレードを実施する計画だ。これに伴い、北京市内では現在、準備作業が急ピッチで進行しており、軍事パレードに先立つ大規模な予行演習の日程について、当局の公式発表に先駆け、ホテルの通知から判明した。
8月9日リハーサル?
北京市朝陽区建国門外大街にある「北京好客舒旅酒店」からの通知によると、関係当局の指示として「8月9日は長安街エリア全域で交通管制を実施し、当日は午後6時までにホテルへチェックイン・入館しなければならず、それ以降は一切の人員および車両が管制区域に進入できなくなる」と警告された。さらに、午後6時以降はいかなる理由でもホテルに戻ることは許されず、これによって生じる不利益や費用について、ホテル側は一切責任を負わないと明記している。
飲食や生活の利便性にも影響が出る。通知には、デリバリー担当者も管制区域への立ち入りが不可となるため、当該期間中は飲食物の配達は一切利用できないと記されている。こうした措置は管制区域外のホテル利用を検討するよう促すものとなり、多くの顧客が長安街周辺から離れたホテルに予約を変更したという。
北京市民の一人である王氏は、「この臨時封鎖は9月3日の軍事パレードに先立つ予行演習に対応したものだ」と大紀元の取材に対して証言した。政府による管制区域の設定は周辺の複数のホテルに影響を与えており、パレード本番の厳重な警備体制をうかがわせる。
この発表を受け、ソーシャルメディア上にも市民が「天安門沿道で大きな音響テストがあった。9月3日に向けた準備だろう」と推測する動画を投稿するなど、北京市中心部は厳戒態勢一色に包まれている。
学校にも動員令 学生管理で安全確保狙う当局
9月3日の軍事パレードに向けて、北京の一部の学校では、教師に対して8月15日に学校に戻るよう内部通知が出され、学生は8月25日までに北京に戻る必要があるとされている。また、一部の学校では、8月25日以降は北京を離れることができないと明記し、管理体制強化を図っている。
独立評論家の蔡慎坤氏は、「当局は市民の統制を徹底し、とくに学生の動向をしっかり把握したいためだ」と分析。学校には思想動員や学習指導の責任が課され、集団で管理すれば安全リスクを最小限に抑えられるという当局の思惑が働いていると指摘した。
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