岩手県大船渡市で2月26日から続いていた大規模林野火災において、市は7日午前10時、赤崎町の6つの地区で避難指示を解除した。これは今回の林野火災発生以来、初めての避難指示解除となった。
大船渡市によると、避難指示が解除された地域は赤崎町の宿、後ノ入、森っこ、大洞、生形、山口の6地区で、対象人数は計957人(415世帯)である。市は延焼の危険性が低下したと判断し、この決定に至った。
この林野火災は、2月26日に発生し、急速に拡大した。3月7日午前6時までに、確認された焼失面積は、約2900ヘクタールに上り、平成以降では、国内最大規模の林野火災となっている。
火災発生直後、市は、綾里地区全域、合足地域、赤崎町の大立・永浜・清水・蛸ノ浦・長崎・外口・宿・後ノ入・森っこ・大洞・生形・山口地域、三陸町越喜来の甫嶺東・甫嶺西・上甫嶺地域のあわせて、1896世帯・4596人に避難指示を出していた。
6日の時点で、熊之入、石浜、殿畑地区の計数カ所で白煙が確認されていたものの、炎は確認されていなかった。消防や自衛隊による懸命の消火活動の結果、延焼の危険性が低下したと判断されたが、完全な鎮火には至っていない。
今回の林野火災では、これまでに78軒の住宅などの建物で被害が出ているほか、三陸町綾里小路では男性1人の遺体が見つかっていた。
岩手県は、被災者生活再建支援法の適用を発表しており、住宅の再建など被害に応じて最大300万円の支援金が交付されると言う。
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