2月8日、神韻芸術団は大阪のSkyシアターMBSで2公演を披露した。米ニューヨークを拠点とする神韻芸術団は、中国で失われた伝統文化の復興を掲げ、世界各国の劇場で上演している。
前日に続きチケット完売し、主催者は閉鎖していた席を開放するほどの大盛況となった。公演には政財界や医療界の関係者も多く訪れ、神韻の高い芸術性に感銘を受けるとともに、舞台で表現された伝統文化や精神性の深みから大きな感動を得たという。

病院部長「雲の上で踊る」
総合病院の部長を務める西田恵子さんは「本当になんか気持ちが嬉しく高まってくる。すごい感動した」と語った。

「今と昔のギャップがあるので、すごく昔の古典文化が中国から伝わってきた感じがする。昔の中国、自分が好きだった中国のことが知れてよかった」
公演を通じて、失われつつある中国の古典文化が鮮やかに蘇り、心に深い感銘を与えたようだ。
神韻芸術団のパフォーマンスの質の高さにも感動を隠しきれない。「本当に世界トップクラスの方が来られて、もう素晴らしい」
特に印象的だったのは、舞踊家たちの軽やかな動きと静かな着地だった。
「この着地の音がない、雲の上で踊っているような、すごく軽やかに踊っているところがすごくよかった。もう感動した」
「今と違う中国を見た」
建築開発会社の役員だった佐伯さんは「あまりにも綺麗なんで」と驚嘆した。「女性も男性も、人間の頭ほどの高さまで跳べる。バネでもあるんじゃないか」と驚きを隠さなかった。
「(アーティスト)みんなの表情がすごく明るい。すごく見てて感激する」と話した。

神韻が独自に特許を取得した3D背景幕は、ステージ後方に鮮やかな光景を映し出す。色彩豊かなバックスクリーンと演舞のコンビネーションが特徴だ。
「ただ変わるだけじゃなくて、背景と演目を踊ってるダンサーが一体になる。あの技術がすごい。すごく広い感じになっている。音も、全体が奥行き感があってちょっとびっくりする」と称賛した。
演目の一つ一つは芸術を通じて古代中国の風華を再現し、時を超えて伝わる価値観や智慧を伝えている。これに対し、佐伯さんは「今の中国とは全く違う」、「『元の中国はどうだったのか』と立ち返らせてくれる」と感慨を述べた。
会社CEO「もう一度自分を見つめ直す」
奈良県からきたコンサルティング会社のCEO 中西晃一さんは、8日夜の公演を観賞。神韻公演の中国の情景に近いような演目が多かったという。

「奈良県は、社寺仏閣が非常に多い。唐招提寺というお寺があるので、中国の僧・鑑真さんが奈良にお越しで仏教を広げた地域だから、非常に感動して見させてもらった」「日頃から目にしていることがたくさんあるので、本当に感動した」
神韻の舞踊劇や独唱曲は、神仏を敬い徳を積むことで天に回帰する、といった中国の伝統的な道徳観を伝えている。中西さんは、「今の現代にないようなことをいっぱい歌を通じてお言葉にされて、もう一度自分を見つめ直すこともできた」と感じた。中国の歴史が 5千年も続いた理由について、「やはり信仰のおかげだ」と話した。
会社重鎮「原点に戻る」
電子製品品質管理部門の責任者である小野浩さんは、8日夜に公演を観賞。
「女の人は優雅というか優しい感じの踊りが多くて、衣装もすごく綺麗で良かった。男の人は躍動的で、すごく迫力がある」と感想を述べた。

オープニングの演目には、神々が人間界に降りて、壮麗な文明を作り上げたシーンに感動したようだ。
「最初の踊りがすごく華やかで、すごく良かった。神話みたいな、日本と共通なところがあると思う」「すごく原点に戻ったという感じがした」と語った。
公演については、2時間という時間が非常に短く感じられる、華やかさと深みを併せ持つ内容だったという。「目先の欲とかそんなにあまり取られすぎずに、原点に戻る」「人間の道徳的な考えをもうちょっと大事にしないといけない」ような気づきを得られると評価した。
地下電線敷設会社を経営している五十嵐大助さんも、「大きかった。壮大というか、中国に由来している舞踊ということで、大きさを感じた」と驚嘆した。

「若い時に中国の武術を少しかじったことがある。古典舞踊と武術に通じるものがあって、全体的な動きが良かった」と述べた。
二胡の演奏を初めて聞いた五十嵐さん。「中国舞踊らしいゆったりとした音楽が印象的だった。ところどころで速い指の動きや指使いが非常に素晴らしかった」と感嘆した。
演目の中に登場した「真・善・忍」という美徳については、「仏教にも同じような教えがある」とし、「人間の正しい姿とか、人と人とのつながりを表している」と思ったようだ。
社長 「善行は自らに還る」
わざわざ広島から来た中村さんは食品加工会社を経営している。中村さんは「何回も見たくなるような踊り」だと感銘を受けた。
男性の舞踊は「すごいダイナミックな踊りで生で見ると迫力があってすごくいい。女性は、衣装がすごく綺麗だった。孔雀の舞が一番良かった」と述べた。

舞踊劇の演目には、善の報いや非利己的な献身など、古来の美徳を伝える物語がある。中村さんはこのような理念に賛同し、「非常に大事なことだと思う。これは人種も国も宗教も全部共通することだ。人間、みんながそういった思いを持つべきだ」と強調した。
最後の演目に、善良さと美徳を守ることは、人類が希望に導かれたと描かれている。信仰心のある中村さんは「神様にお願いするのは、感謝の気持ち。自分が今こうして生かされているのも、周りの人々のおかげだ。そういった思いは今回の公演も一緒だと思う。周りに良いことをしたら自分に帰ってくるよ」と語った。
建設資材会社社長夫妻 「ダンスは音楽そのもの」
「ちょっと新しい感じの中国舞踊を見させてもらった。あんまり中国の踊りとか知らなかったので、とても楽しかった」
神韻公演を観た中尾拓司さんの声には、知らなかった文化に触れる喜びと感動が溢れていた。

古代中国では、「音楽」の「楽」と「薬」は同じ音で、良い音楽には治癒する力があると信じられていた。神韻公演のもう一つの見所は、東洋と西洋の魅力を併せ持つオーケストラだ。
「音楽の癒しがある。いい音楽を聴くと心がほぐれて癒される」
中尾さんの奥さんは、音楽が心に与える穏やかな影響についてこう語った。公演中に奏でられる美しい旋律は、心を包み込み、奥深くまで響いているようだ。
「本当にダンスは音楽だなと思った。ダンスから音楽が聞こえてくるような気がした」
音楽と一体となった舞踊家たちの動きは、視覚だけでなく聴覚でも楽しめるという。特に印象的だったのは、舞踊家たちの身体能力だった。
「滞空時間が素晴らしかった。皆さん打点が高い」と感嘆の声を上げた。
神韻は、中国政権による迫害から逃れた一流アーティストらによって、2006年に米ニューヨークで設立された。現在8つの同規模の芸術団を抱え、それぞれが世界ツアーを行っている。昨シーズンには24か国の200近い都市をめぐり、数々の世界トップレベルの劇場で大盛況を記録した。
神韻公演は、古典舞踊や舞踊劇、歌曲の独唱、中国楽器の独奏など、約20の短い演目からなる。
大紀元は神韻芸術団の後援として、2006年の芸術団創設以来、観客の声を伝えています。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。