カナダ安全情報局(CSIS)の最新の調査報告によれば、中国共産党がカナダの民主主義への干渉を深め、政治的な影響力を拡大しているようだ。
特に、トロントの中国領事館が秘密の資金ルートとして使用され、政治キャンペーンへの影響を試みていることが明らかにされている。
報告には、中国共産党がトロントの領事館を利用して、あるネットワークに対し秘密に大量の資金を送金していたと記されている。このネットワークには、少なくとも11人の連邦議員選挙の候補者のキャンペーンスタッフが関与していた。
カナダ安全情報局のデビッド・ヴィニョー局長は、「中国共産党の統一戦線工作部の予算は、現在の外務省の総予算を上回る規模であり、主に海外での活動を通じて人々の自由を制限し、外国への干渉を行うことを目的としている」と指摘している。
2019年のカナダの連邦選挙の際、中国共産党の代表者が選挙のスタッフに接触し、ある特定のイベントへの参加を自粛するようにと圧力をかけたケースが確認されている。これには、台湾政府の関係者が開催するイベントへの参加も含まれていた。
ヴィニョー局長は、「私たちは、利用できる全ての手段を駆使して外国の干渉者を特定し、政府に対して適切な対策を講じるよう促している」と述べている。
外国による干渉を調査する委員会は、5月3日までに最初の報告書を提出することになっている。
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