米製薬大手ファイザーの幹部は11日、新型コロナウイルス対応に関する欧州議会の公聴会で、自社の新型コロナウイルスワクチンが昨年市場に出回る際、伝染を防ぐことができるかどうか把握していなかったと述べた。
欧州議会のロブ・ルース議員の「ファイザーのコロナワクチンは、発売前に伝染予防のテストをしたか」との質問に対して、ファイザーの国際先進国市場担当社長のジャニン・スモール氏は「いいえ、私たちは市場で起こっていることを把握するために、『科学のスピード』で動かなければならなかった」と否定した。
これに対し、ルース氏は同日ツイッターに動画を投稿し、「他人のため」のワクチン接種を呼びかけた政府と製薬会社に疑問を呈する姿勢を示した。未接種は「反社会的」とレッテルを貼られたうえ、「世界中の何百万人もの人々が、『他人のため』という俗説によってワクチン接種を強制されたと感じている」と述べた。
エポックタイムズは、ファイザーにコメントを求めたが、本記事掲載までに返答は得られなかった。
過去の発言
米国食品医薬品局(FDA)は2020年末に、ワクチンが新型コロナウイルスの感染予防に有効かどうか、どのくらいの期間感染を防ぐことができるかを判断できるデータがないと発表した。
「現時点では、ワクチンがどれくらいの期間、予防効果を発揮するかについて判断できるデータはない。また、ワクチンが人から人へのコロナの伝染を防ぐという証拠もない」と、同機関は指摘していた。
一方、ファイザー社のアルバート・ブーラ最高経営責任者(CEO)も同時期、米NBCニュースの取材に対して、同社のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンは接種後、伝染を防ぐことができるかどうか「確信がもてない」と述べていた。
「伝染を止めることができる」
バイデン政権のアンソニー・ファウチ首席医療顧問は2021年5月、米CBSのインタビューで、接種者が感染を広げることはないと発言している。
「予防接種を受けるとウイルスの伝染を止めることができる。つまり、一人一人が接種することで広がらなくなる」と述べた。
しかし、その2カ月後、ファウチ氏は一転して「ワクチン接種者でもウイルスを伝染させる可能性がある」と発言した。
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