習近平氏、10日ぶりに姿現す 軟禁の噂も

2022/09/28
更新: 2022/10/21

約10日間にわたり公の場に姿を現さなかった中国の習近平国家主席は27日、北京市で開かれたイベントに参加し、健在ぶりをアピールした。SNS上ではこのほど、習近平氏を巡り「自宅軟禁」されたなどの情報が広がっていた。

国営新華社によると、この日は習近平氏がトップに就任してから10年間の成果をアピールする展示会を開催していた。習氏を含む共産党中央政治局常務委員7人と、党中央政治局委員、最高裁や最高検のトップ、党中央軍事委員会委員らが展示会に出席した。

19日に英エリザベス女王の国葬に参列した王岐山国家副主席は欠席。

習近平氏は、16日にウズベキスタンで行われた上海協力機構(SCO)首脳会議から帰国後、約10日間、動静が伝えられていなかったため、様々な噂が流れた。ウズベキスタン訪問は、中共ウイルス(新型コロナ)のパンデミックが始まって以来、習氏の初外遊だった。

一部のインドメディアは、習氏が軍事クーデターで失脚し、自宅軟禁されたと報道した。ツイッター上では関連キーワードがトレンド入りした。

米国人の中国問題専門家、ゴードン・チャン氏は米メディア「Newsmax」に対し、習氏が自宅軟禁されたという話は「真実ではない」との認識を示した。噂自体が習近平氏の3期目続投を阻むための党内反対派の「アクション」で、習氏に「パンチを食らわせる」ためだと述べた。

米ジャーナリストのビル・ガーツ氏は、習氏を巡るネット上の憶測や噂は、中国などの情報機関が各国の危機対応のプロトコルを監視する策略の一環である可能性があると指摘した。

「習近平氏に関するクーデターの噂を流すことは、(情報機関の)電子スパイ部門にとって、各国政府の危機対応に関する貴重な情報を収集する優れた方法であろう」と同氏はツイートした。

張哲
張哲