東電管内で一層踏み込んだ節電を要請、夕方以降に一部停電可能性も

2022/03/22
更新: 2022/03/22

[東京 22日 ロイター] – 経済産業省は22日、午前の東京電力管内での電力需要は、目標とする水準を200―300万kw上回る水準で推移しており「この傾向が継続すると夕方には想定される電力需要に対して供給力が不足する見込み」とし、一層踏み込んだ節電を要請すると発表した。

東京電力パワーグリッド岡本浩副社長は「計画停電は予見性を持ってもらって行うもの。一定の予見性を確保するのは、今からでは難しい」と、計画停電を行わない考えを説明した。一方で、需給のバランスが崩れると、16日の福島県沖の地震後に起きたような、供給力が大きく減ったために需要を緊急で遮断する「周波数低下」による停電が一部で発生する可能性もあるとしている。仮に停電が発生した場合の規模や復旧見込みなどは、現時点で見通せていない。

揚水発電用の水の残量水準は、79%の見込みに対して71%となっており、想定よりも減少が早いという。

また、東北電力管内においても、悪天候で気温が低い状況が続く中で、昨日の想定よりも需要が大幅に伸びており、午前9時台の使用率が100%(速報値)に届くなど、電力需給が極めて厳しい状況となっている。このため、家庭や職場で不要な照明を消す、暖房温度を20度に設定するなど、最大限の節電への協力を呼び掛けた。

現在は「日常生活に支障のない範囲」、「経済活動に支障のない範囲」での節電を要請しているが、今後の需給動向次第では「日常生活に支障のない範囲」、「経済活動に支障のない範囲」を取るような形でのさらなる節電要請を行う可能性もあるとしている。

東京電力によると、あす23日については、気温7.3度を前提にして、最大需要は4340万kwと予測しており、22日の4800万kwに対して需要は400―500万kw少なくなるとみている。

*内容を追加しました。

Reuters