11日の参院本会議で、世界保健機関(WHO)総会への台湾のオブザーバー参加を認めるよう関係各国に呼び掛ける決議が全会一致で可決された。これを受け、台湾大使に相当する台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表はフェイスブックに、日本の参議院議員が満場総立ちになるのは「これは史上初めてのことだ」と投稿した。
台湾は、2017年以来、5年連続でWHO年次総会への出席を認められていない。
参院では、超党派議員は「台湾の不参加は国際防疫上、世界的な損失である」と次の総会から参加を認めるよう各国に求める決議案を提出した。同決議は11日の本会議で全会一致で可決された。
謝代表は12日、フェイスブックに「全員起立! 本当に素晴らしいワンシーンです! 心より深く感謝いたします!」「これは史上初めてのことで、大変ありがたいことです」と投稿した。
謝氏はまた、「国会にはさまざまな政党があり、経済あるいはその他の要因で親中派の議員も決して少なくない、今回のように全会一致で可決されるのは貴重なことです」
「その過程においては、友台派の議員らが調整、説明、意思疎通などに奔走され、最後に全会一致の美しい結果となったのでした」
「中国政府はこれに対し、すぐさま反対を表明しました。日本の参議院議員が経済や生物本能的な利害から脱却し、立ち上がって、命の平等という基本的価値の追求を堅持する立場を表明したことは、国際社会における日本の国の品格を大いに高めたと確信しています」。
台湾外務省の欧江安報道官も同日、「日本の超党派議員によって提出された決議案が全会一致で通過されたことは、台湾が国際組織に参画することへの日本政界からの全面的な支持を示すものである」と指摘した。
「台湾は今後も、日本や理念の近い国と手を取り合って協力関係を深めていく」とし、「台湾は力になれる、世界も台湾にそのチャンスを与えるべき」と述べ、日本の支持に「心からの歓迎と感謝」の意を表した。
(大紀元日本ウェブ編集部)