中国では7月初めから、広い範囲で連日の猛暑が続く。上海や浙江、江蘇、安徽などの12省1市で厳しい暑さが続き、うち97県市が最高気温摂氏40度を超え、19県市が史上最高気温を更新した。
25日0時まで、全国の一日あたりの消費電力が210億9000万キロワットに達し、7月に入って、1日の発電量は6回も最高記録を塗り替えた。
気象当局は各地で高温注意報を出しており、暑さは30日ごろまで続くと予想している。
上海、観光名所に夜を過ごす人が殺到
上海では21日、最高気温が摂氏40.9度まで上がり、観測史上最高を記録した。25日も、摂氏40.5度に達し、史上4番目の暑さとなった。同日13時20分の時点で、消費電力が3268万2000キロワットに上り、今夏3回目の記録刷新となった。
上海を代表する定番の観光スポットで黄浦江に沿う外灘 (バンド)には連夜、屋外で横たわる人が散見される。市民らは、テントやベッドのシーツ、レジャーシートなどを展望デッキに敷き、座ったり横たわったりして、寝苦しい夏の夜を過ごしている。
景観維持のため、市当局はバンド観光エリアで寝そべることを禁止した。防止措置として夜のパトロールを強化するという。
龍井茶、干ばつで減産の危機に
浙江省では、7月12日から12日間連続で広範囲で最高気温が摂氏38度を超えた真夏日となった。
中国十大銘茶のひとつ、緑茶の代表格とされる「西湖龍井茶(ロンジン茶)」の茶園には、深刻な干ばつや日焼けなどの被害が広がり、減産の危機にさらされている。
西湖龍井茶の主要産地である浙江省の鶏籠山や龍井村などの茶園が高温少雨のため、より多くの茶葉が枯れ、褐色に変色してきた。被害を減らすため、茶農家たちは緊急措置として水やりの増加や黒い遮光ネットで対応している。
(翻訳編集・王君宜)
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